Strange Days

2005年04月01日(金曜日)

4/1に出張して

14時08分 SF 天気:晴れてる

 仕事で、急遽愛知万博会場に向かわされる破目になった。まあついでに会場を見て回られたらいいなと思いつつ、新幹線に飛び乗った。うっかり天井に跨ってしまったので、動力線に頭が当たりそうで恐い。花粉症で寝不足だ。前を走る警告掛の『電車がきまっせ、危のおまっせ』を子守唄に、しばしうとうとする。危うく落ちるところだった。今日の到着率は50%くらいだったろうか。保線の人たちが大変な目に遭ったことだろう(自分への戒め:新幹線は乗るものであって跨るものではない)。
 名古屋着は、到着直前に名駅ツインタワーが人型への変形を開始したため遅れる。ホームできしめんを啜っていると、ちょうど頭上を跨ぎ越えるところだった。カメラ持って来ればよかった。西上中の東京都庁ビルを迎撃するのだそうだ。
 急用だったので、名駅からは早馬を乗り継いで会場に向かった。会場近くのITタコ部屋で無事ブツ(末端価格20億円分ほど)を引き渡した。みんな、すっきりしてくれればいいのだが。
 時間が余ったので、万博を見て行くことにする。ゲートの検査は厳しくて、人工物は全て取り上げられた。直腸検査の時に髭の剃り跡も青々しいマッチョな方々に取り囲まれたのには参った。ニヤニヤしながらパンツ下ろすんだもんな。
 素っ裸にされて会場内に放り込まれると、小手調べにイラク館を見て回った。そこここで車爆弾を実演中で、観客もろとも吹っ飛ぶ様は大迫力だった。段々観客が減っていくのを気にしながらもシアターに入り、米軍の協力で公演中の湾岸戦争ショーを観た。実弾をたっぷり使用したショーは、既に迫力という概念を越えている。クライマックスの燃料気化爆弾による旧イラク軍戦車隊殲滅の場面では、シアターそのものを消滅させるという荒業で観客の度肝(と命)を抜いた。
 瓦礫の下を這い出してイラク館を後にする(既に建物そのものが崩壊しているようだった)。
 次は目玉の北朝鮮館だ。まず平壌の柳京ホテルをそのまま移築したという威容に驚かされる。軽量化のために外壁は一切施さなかったようだ。ぼーっと見上げていたら、上層を観覧中の客が風に飛ばされ、時々パラパラと降ってくる。清掃のおじさんは『今日は天気がいいので多くて』と苦笑いしながら、片付け役のハイエナを放していた。
 さすがに上層に上るのは恐かったので、下の方で北朝鮮の演劇を見る。金日成と正日という偉大な親子の葛藤を、迫真の演技で演じきっている。演じるのは平壌から特別に運ばれてきた金日成、正日像だった。高さ40mという巨像が自在に動くだけでも驚くべきことだが、それが権力者親子の葛藤を演じきり、さらにはクライマックスの近親相オカマにまで発展する様には、ノンケな俺も大興奮だ。
 次は日本国辱マンガ館に寄ってけっこう仮面ショーを見たかったのだが、残念なことに避難命令が出されてしまった。名駅ツインタワーが東京都庁ビルを迎撃するらしい。遠くから迫る爆音に追われながら、短い名古屋滞在を終えざるを得なかった。今度はちゃんと観て回りたいな。
 今日はちゃんと仕事もして有意義な一日だった。おっと、最後に一つ、嘘を書いちまったい。