Strange Days

2011年06月26日(日曜日)

本州最西部雨降り河豚ツアー2日目

21時55分 , デジタルカメラ , , 自転車 ( 自転車旅行記 ) 天気:時折ぱらつく

 睡眠時間はそれなりだったが、アルコールを入れたせいか、いまいちな目覚めだった。しかし、窓からはいい眺め。湿っぽい天気だけどな。
 宿の朝食は、まあふつう。やはり昨夜の河豚が忘れ難い。
 宿に別れを告げ、下関駅方面に走る。今日の作戦は、バスで下関から秋吉台に移動し、秋吉台での行動後は、新山口経由で空港に向かうというもの。
 途中、唐戸~下関駅間の距離を僕が誤解したこともあって、始発の下関駅まで走った。そこで路線バスにBrompton毎乗り込み、秋芳洞へと向かう。Bromptonだからこそだ。Tikitだのポケロケだのだと、意外に専有容積が大きいので、往生する。
 秋芳洞対面のバス停につき、そこからBromptonで秋吉台へとよじ登って行った。10段化Bromptonなら余裕。
 登り切って、展望台、科学館方面には向かわず、北の丘陵地帯を走り抜けて言った。この辺りはなだらかな丘とドリーネが続いているが、さらに進むと、地形は深くなって落ち込んでゆく。これを登り返すのかと思いつつ下っていったが、恐らくは景清洞方面から秋芳洞に超えてゆくバス路線もありそうだと辺りを付けていた。果たして、バス停で時刻を確認。
 昼食は、キャンプ場近くにある店で、南欧田舎料理を。野菜主体で、ミニりんごかと思うくらい爽やかな食感の小粒なじゃがいもがおいしい。なんでこんなトコロにと思うような店構えだ。
 バスで秋芳洞に戻り、乗り継いだバスで新山口駅に。山口宇部空港行バスまでは余裕がある。そこで、この近所の観光スポットを探し、やや山中へと向かった。そこは、昭和初期を代表するダメ人間、種田山頭火が結んだ庵、其中庵だった。湯田温泉だと聞いていたのだが、なぜかあるのはここ。移設したのだろうか。中は結構普通の家で、それは以前松山で訪れた一草庵にも共通した印象だったが、むしろ其中庵の方が広そうに見えた。さらに近所の文化センターを見てから、新山口駅に戻り、バスで空港に向かった。
 夕食時間が無さそうだったので、発着ロビーでビールを飲んで旅の無事を祝い、やがて飛行機で羽田に戻った。空から見た夕日は美しい。
 いろいろ宿題が残ってしまったので、いずれまた、河豚のハイシーズンにでも来たいものだ。

2011年06月25日(土曜日)

本州最西部雨降り河豚ツアー初日

23時23分 , 自転車 ( 自転車旅行記 ) , デジタルカメラ , 天気:雨やら曇やら

 ちょっと前、こば氏からおいしい話を持ちかけられ、サクっと乗ったのがこのツーリングだ。マイル消化の関係で、ANAチケットがお安く手に入るらしい。そこでテキトーな行き先を求めたら、山口宇部空港への便となった。そして芋づる式に行動概略を決め、この旅とあいなった。要はふぐでしょ。
 さて、朝2くらいの便で山口宇部空港に飛ぶべく、羽田でこば氏と合流。どっちもBromptonでの行動だ。
 飛んだ山口宇部空港は、意外にといってはなんだが、まあともかく想像よりは栄えた空港だった。近隣の空港といえば広島、萩石見、そして北九州だが、それぞれ鉄道でも1~3時間かかる場所にあるからだろうか。
 空港からは、バスで下関に移動した。終点下関駅で下車する。そこからが、自転車旅の始まりだ。まあ、空模様はいまいちだが……。
 ちょっと走ると、ランドマーク的なビルが突っ立っている。かつてはこの前まで岸壁で、埠頭と、直接接続する鉄路が走っていたらしい。
 昼食は、この近所の店で、くじら料理。僕は鯨のカツ定を。まあ、微妙な獣臭さが鯨っぽいか。竜田揚げを頼めばよかった。
 今日の宿は、関門大橋の下関側にある。そっちに向かって走る途中、神社の駐車場に『世界一のふくの像』という看板を発見。そりゃあ、河豚の像なんて作りたがるのはここだけだろうよ。
 いよいよ、関門海峡を越える。といっても、関門大橋は自転車歩行者の通行は不可能なので、関門トンネルに付随している人道トンネルを通ることになる。そこまではこういう入り口からエレベータで下るのだが、自転車は通行料\20を徴収される。押してゆくしかないのだが。
 降りると、こういう直線のトンネルが走っている。純粋な観光客の他は、どうやらジョガーが屯っている模様。側道がないので、横からの飛び出しが一切無く、ジョガー的には安心して走れる空間なのだそうな。自転車はしずしずと押して歩いた。
 地上に出る。ちょっと雨がなあ、と思いつつ、小倉方面に少し走った。振り返ると、丘陵越しに橋が見える絶景だ。橋の掛かっている半島の北端辺りから、JR門司港駅辺りまで、こういう可愛らしいトロッコ電車が走っている。港湾鉄道の再利用かもしれない。
 門司港近辺は綺麗に整備されていて、こういった趣きのある建物が残されている。港にあるこういう建物は、大抵そうなのだが、この建物はかつての税関だったそうだ。
 さて、雨が心配になってきた。が、食いしん坊のこば氏は瓦そばなるものを食べたいという。港にある店に入ると、熱した瓦に載せられて、こういうのが出てきた。これで2人前。時間が経つと、熱でそばの下の方がカリカリになるのだが、それが結構美味しい。B級ジャンクフードの王道をゆくような料理だ。しかし、これって秋吉台近辺で出される禅師河童そばに激似だな。どっちが先だったのだろうか。
 関門トンネルに戻る途中で、雨が非常に強くなってきた。見つけた軒先で雨宿りし、隙を見計らってトンネルまで戻ったが、今度は下関側から宿まで行くに行けなくなってしまった。宿はすぐ近所なのだが。仕方ないので、こば氏が宿に送迎を依頼すると、車で迎えに来てくれた。これで今夜の宿、源平荘にやっと辿りつけた。1泊18k\なりと、結構なお値段だが、どうせなら河豚を楽しみたいねと、ここにした。ここからは関門大橋が見えるが、目の前に火の山というロープウェイの掛かっている山が立ちはだかっているので、ちょっと残念な眺め。
 この宿、ロビーにビールサーバーと、アイスクリームサーバーがあって、自由にお代わりできる。早速、ビールで酔っ払う、俺とこば氏だった。しかし歯痛が募ってしまった……。
 さてふぐ料理。いきなりのふぐ刺し。これが歯ごたえといい、淡白な味わいといい、絶妙だった。かつて関東で口にした河豚はなんだったのだと言いたくなる。やはり新鮮さが命の海産物は、地元で味わうべきだよな。ふぐちり鍋も河豚の旨みがジュワッと染み出し、白菜に絡めて食べると最強。スープを残したのが心残りなくらいだった。うどんかご飯を追加したかった。
 変わり種のふぐシュウマイ。あれ、ふぐはと思いつつ噛み締めたら、じわっと溢れるスープに河豚の旨味がっ。うまい、うまいぞ。下手物じゃないぞ。
 『こふく』のてんぷら。淡白な味わいのふぐだが、天ぷらにすると旨みが濃縮されるのか、割と濃厚な味わい。
 締めはふぐの炊き込み。おこげも美味しく、ぺろりと入った。つい数時間前に瓦そばを口にしたばかりだと言うのに、デザートも含めて結構な量を完食してしまった。ううっ、また来たい。次は河豚のハイシーズンに。
 ロビーでデザートのアイスクリームを食し、長い食の一日は終わりを告げた。ちなみに走行距離は20kmも行ってない。そりゃ太るわな……。