Strange Days

つらいが楽しい、ヤビツ峠アタック

2005年05月28日(土曜日) 23時38分 自転車 天気:ずっとくもり

 2年ぶりのヤビツアタック。前回は楽々登りきれたので、今度はBD-1でいいだろうと高をくくっていた。ところが、様々な要因が絡み、その前菜たる半原越えの段階からして、既にヘロヘロになった我輩だった。こんなんで、ヤビツを無事に越えられるのだろうか……。

 一昨日くらい、急にヤビツオフの話が持ち上がってきた。最後に上ったのは一昨年か。近所なのに、意外に登らないものなのである。この機会を逃すのは惜しいので、勇躍参加することに決定。自転車はMR-4Fだろうと思っていたが、朝になってフロントディレイラーの調節をしてなかったことを思い出し、急遽BD-1に換えた。というか、最近ほとんど持ち出してなかったから、いい機会だったのだ。荷物はヒップバッグに背負って、いざ出発進行。かまくらみちを横切る信号で、なんとなく頭が涼しいなと思っていたら、ヘルメットを忘れてる osz。慌てて取りに戻った。
 朝はたか氏に連行してもらうことにしたので、たか氏宅までうかがう。GPSを見ながら行ったのだが、フラッグを立ててある場所に着いてもそれらしい家がない。あれ、まだ先かよ、と車道に出たら、前方でこっちを呆れながら見ていたたか氏と目が合った。僕の姿が見えたので待っていたのだが、手前で曲がってしまったので様子を窺いに来てくれたようだ。ま、まあ、ともあれ合流完了。
 たか氏と、愛甲石田駅まで走る。やはり、BD-1の走りは重めだな。このところ、MR-4Fを酷使しまくっていたので、特にそう思う。ロードと較べると雲泥の差だ。20km/h台後半を維持するのさえつらい。いや、これは、僕の筋力が落ちているということかもしれない。そういえば、最近は100km超の走りこみなんて稀だからなあ。
 愛甲石田駅に着。コンビニに寄って集合場所に向かうと、既にかなりの参加者が集まっていた。ほどなく、定刻には全員が揃う。各自準備して、いよいよ走り出した。
 市街地をへこへこと走り、川沿いに出る。少しずつ上りになってゆく。途中までは、一昨年のヤビツオフで越えた、土鍋峠への道と同じだ。途中、小休止を取った観光案内所の隣、消防署分署にあった古いダットサンを復刻したらしい消防車。観光案内所の前で、あまりに花が鮮やかだったので、パチリ。
 更に登って行くと、前にも休憩した喫茶店がある。まるでなにかの義務であるかのように、我々はそこに駆け込むのである。これが神奈川支部テイスト。今日はアイスのブルーベリージャム掛けを食す。んまい。
 その更に先で、ようやく脇道に入った。ここからが今日の一つ目の山、半原越えだ。あらかじめ地図で調べると、ずいぶん禍々しい九十九折れが気になっていたが、実際なかなかのものだった。こりゃ来るなあ、などと話しながら上って行く。今日の僕は、いつにも増して足が弱り、最後尾は俺に任せろ状態であった。何人たりとも俺の後は走らせぬ。
 こんな道だが、上り下りするローディは多い。中にはピストで上って来る人も。どんな足をしておるのだろうか。
 へろへろになりつつも、なんとか峠に至った。一山越え、やっと笑みが零れる一同だった。半原越えの標識を前に、記念撮影
 なんとか最初の山は越えた。しかし、この段階でかなりダメージを被ってしまった。これでヤビツを越えられるのかなあ……。ともあれ、ご褒美に快適な下りを楽しんだ。
 幹線道路に出て、後続を待つ。しかし、(あ)氏とねず吉氏が来ない。どうしたのかな。携帯も通じない。心配し始めていると、やがて探しに上っていった(た)女史*1ともども、降りてきた。なんと、ねず吉氏のエアラマのチューブがバーストしたんだとか。急傾斜だったので、ブレーキの多用の結果、リムが熱を持ったらしい。ブレーキを使わないとカーブで危険だし、今度は段差でのリム打ちパンクの危険性が高まるしで、難しいところだ。
 昼食場所は服部牧場で、という予定だった。美味しいアイスで有名な場所で、前から行ってみたかったのだ。しかし、アイスのためだけにというのには躊躇していた。ところが、最近になって、カレーショップが開かれたという。これは願ったりかなったりだ。
 しかし、そこまでの道が、意外に難儀だった。しばらく幹線を走り、裏道から公園を横切るのだが、この公園への裏道が問題だった。短いとはいえ、かなりの急傾斜だ。しかも、崖の側に防護柵の類が無い。尾瀬への上りで転落した記憶が蘇り、思わず自転車を押してしまった。ちょっと坂道恐怖症になってしまったかも。まあ、そもそもそんな足が残ってなかったというのもあるけれど。てへっ。
 服部牧場に近づくと、牧場の臭いが漂ってくる。枯れ草と動物の臭いだ。カレーショップの前に自転車を止め、それぞれにカレーを買い求め、いただきますタイムだ。ビーフカレーを買い求めたが、意外に*2スパイシーで美味しかった。皿が小さめに見えたので、大盛りを頼んだのだが、それで十分な分量でもあった。
 さて、次こそが今日のメインディッシュ、ヤビツ峠だ。しかし、この足で上りきれるのか。
 ビジターセンターまでは湖畔の気持ちいい道を走ってゆく。気持ちいいのだが、真っ暗なトンネルが多いのが困りものだ。やがてビジターセンターに着き、小休止を取って、すぐに進発する。遂にヤビツへの道に入った。
 最初のうちは川沿いを走ってゆくので、緩やかなアップダウンを繰り返しつつ、徐々に高度を稼いでゆく感じだ。しかし、かなりキテいるおみ足は、思うように回ってくれない。ちょっと不調気味の(た)女史ともども、こりゃきついねえと話し合う。しかし、カレーパワーが発揮されているのか、体内でアドレナリンが燃えている感覚があり、疲れていても気分はハイだ。心配していた膝も、それほど悪くない。ただ、足が回らないのは変わらない。
 途中、気まぐれ喫茶の前で一服して、身体が冷える前にと再出発。ここからが山場だ。傾斜がかなり増す。が、それほど距離も無いので、もうなんとかなるだろうと安心できてもいた。
 前回は通過した護摩屋敷の湧き水にも立ち寄り、今度は美味しい湧き水を味わった。うん、気力が回復した。最後の上りを越えてゆくと、道は緩やかなアップダウンを繰り返す、峠のそれになった。後は、ヤビツ峠の看板を見つけるだけだ。やがて、前方に峠の小屋を見つけ、既に到着していた先発隊に合流した。はあ、登り切れたよ。
 全員が揃うのを待って、記念撮影。上りきれて、みんなの顔にも笑顔が浮かぶ。
 ここからは、一気に下って行ける。途中、たか氏が見つけた見晴らしのいいポイントを挟み、菜の花台で小休止。さらに下ってゆく。MR-4FのキャリパーブレーキよりはBD-1のVブレーキの方が頼りになるので、下りもかなり飛ばせる。カーブや急傾斜でブレーキを使い、飛ばせる所は飛ばす、メリハリの利いた走りが楽しめた。しかし、さすがにブレーキが焼け始めたので、負荷を掛けすぎないように気をつけながらの下りではあったのだが。
 R246との合流点で全員集合し、R246を走って鶴巻温泉に。RAY女史とはここでお別れとなった。残りは温泉に浸かり、汗を流す。頭を刈ってよかったと思うのは、こういう状況で頭を洗ってしまっても、始末がとても楽だということだ。前は洗うに洗えなかったからなあ。
 後はお決まりの天安に入り、美味い天ぷら定食に舌鼓を打つ。ここは本当に安くて美味いところだ。天カス持って行きなよ、とばかりに袋に入れて置いてあったので、一ついただく。立場のヨークマートでは、美味しい天カスが手に入らないからなあ。
 ここから長後まで輪行して、さらに自走で帰宅した。両腿がパンパンだ。明日は起きられないだろうと思い、参加する予定だった某オフはごめんなさいさせてもらった。
 今回は前よりずっとつらかった。自転車の違いもあるのだろうが、やはり走りこみ量がずっと落ちているのが影響しているのだろう。
 走っている間はつらかったが、終わってしまえばまた行きたいと思い返せる、魅惑の峠なのであった。

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