Strange Days

やっと星空観望

2000年06月04日(日曜日) 23時46分 星見

 夕方の空は雲が多かった。それでも多少に切れ目があったので夜に期待していたのだが、生憎なことに夜中に雨が降り出した。これは観望は不可能かなと思っていたのだが、雨は案外にすぐ止んでしまった。もしかして通り雨だろうか、だったらすぐ雲が切れるかも、と期待して空を見ていたら、やがて雲が切れて星空がのぞくようになった。やった! まだ雨だれの聞こえる中で望遠鏡を出した。
 まずは100EDを出して、MeadeのSuperWide18mmを試してみた。ワイドな割に小型のアイピースだが、軽さ命のBORG純正アイピースに比べるとかなり重い。このアイピースは見かけ視野の広さが売りなのだが、確かにカタログスペックの68度に近い視野が確保できているように思える。なによりもBORGのものに比べてアイリリーフが大きいのが助かった。BORGの特にSWKは、アイリリーフが小さくてすぐケラレるのが困り者だった。
 このSWK、 yamacaさんの推測 によれば、安いケルナー式で広視野を得るために、短焦点レンズにレデューサーを組み合わせているのではということだった。バローレンズと組み合わせるとどちらも改善された経験から言えば、確かにうなずける。しかし安価で軽いし、あんまり周辺像にこだわってないので、こういうコンセプトの製品もありだと思う。
 このSW18mm、確かに金が懸かっている分、BORGのアイピースより光学性能は良さそうだ。まだファインダーを着けてないので、苦労しながらM7を導入してやった。まだ空気中の水分が多く、それが青く見えるほど光っているために、さほど良くは見えない。シーイングは5/10程度だろうか。しかし36 倍弱の視界にM7がすっぽり収まる様は、大変に気持ちいいものだ。また周辺まで行っても星像はあまり崩れない。M8やM20も今夜はあまりよく見えない。
 次にMIZR20*80双眼鏡に組み合わせたボールマウントを試してみた。双眼鏡をつけたままベランダに持ち出そうとしたら、ボール部の留めが外れて、後ろにがくんと倒れてしまった。強度的にはやや難ありである。少し持ち運ぶような場合、双眼鏡は外したほうが無難だ。
 これでM7やM8を見ても、やっぱりよく見えない。しかしボールマウントのおかげで、随分と高仰角まで向けられるようになった。いて座の上、たて座の辺りまでちゃんと向けられる。その上は屋根に隠れてしまうのだが、まだまだ余裕がありそうだった。これなら天頂にまで確実に向けられる。
 この辺りをこの双眼鏡でのぞくのは初めてだったので、しばらくうろついていると、なにかぼやっとした天体のようなものが目に飛び込んできた。なにか星が滲んだだけのように見えたのだが、よくよく確かめると双眼鏡のピントが合ってなかったのだ。ピントを合わせて件の天体を見ると、なおもM22的にボヤッとして見える。位置的には北からまず南東方向に、次に西へと連なる明るい星の群れの近くにある。これ自身が星座かもと思って星図を見ると、結局は白鳥座のくちばしからたて座にかけての付近だと分かった。そしてそこにあるのが、M11散開星団だった。やはり散開星団だった。見掛けの大きさが小さいせいで、滲んだような眺めになるのだ。
 偶然とはいえまたM天体を確定できたので、今夜も気分よく観望を終えた。


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