Strange Days

NHKスペシャル「ディープインパクト~生命の起源に迫る彗星探査~」

2005年07月16日(土曜日) 23時06分 テレビ 天気:良好

 今週のNHKスペシャルは、彗星への”爆撃”を敢行した、NASAの彗星探査機ディープインパクトの話題。
 ディープインパクトのターゲットは、地球近傍を頻繁に通過するテンペル彗星だ。前回のハレー彗星接近時以来、彗星の直接観測は何度も試みられている。だがこのディープインパクトの特徴は、インパクターと呼ばれる小型の子探査機を突入させて、彗星の一部を破壊し、内部の組成を直接観測しようという点にあった。インパクターは知能を持つ、一種のミサイルで、衝突起動を修正し、最適な地点に衝突する機能を持たされていた。確か、材質は銅が主体で、これは衝突時に彗星内部から噴出する(だろう)成分と、区別しやすくするためらしい。
 "衝突"は米独立記念日当日だった。首尾よく衝突に成功した、その一部始終は、探査機本体のほか、世界中の天文台でも観測され、その分析が進められた。
 テンペル彗星の表面は、反射能が極めて低い、黒く見える物質に覆われている。過去、観測してきた彗星のいずれも、同じような状況だった。
 衝突の状況からは、どうやら彗星の表面は比較的柔らかく、しかしその下には比較的硬い物質が存在しているようだ。氷主体の核に、黒い物質が降り積もって、層を成しているのではないかと推測される。
 日本の宇宙探査計画のタイムテーブルには、先日打ち上げられた"はやぶさ"後継の計画として、彗星へのサンプルリターンも計画されているようだ。彗星の裸の姿が、いよいよ人類の目に晒される時代がやってきた。


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