Strange Days

佐田岬~国東半島ツーリング3日目

2006年05月01日(月曜日) 22時36分 天気:晴れ

 今日は今次ツーリングの目玉、佐田岬を走る。距離は意外に短いのだが、車のプレッシャーを回避するために旧道を取ったところ、素晴らしい景色と引き換えに倍くらいの距離を走る破目になった。


 起床は7:00。ホテルのレストランで朝食を取り、出発した。
 今日の経路は、とにかく三崎港に着くことが目的なので、八幡浜から三崎まで延びる国道197号線、通称メロディーラインを取る事にする。しかしかなりの上りがあるようなので、最初の道の駅からは旧道を取るつもりだった。
 まずは八幡浜市役所まで走り、そこからR197に向かう。どんな道かと思ったのだが、意外に舗装が良く、また歩道も広くて歩行者自転車用のトンネルまである、いい感じの道だった。おかげで、最初のうちは快調に走っていけた。最初のうちは。
 やがて半島部に入ると、道はアップダウンが強くなり、かつ道幅も狭くて自転車にはつらい道になってきた。やはり旧道を取るか。最初の道の駅までは、我慢して走った。
 佐田岬を含む半島は、途中にいくつもの半島や入り江を抱えている。伊方町の標識を確認して、道の駅へと走った。
 道の駅は、伊方原発のすぐ近くにある。隣に原発にありがちな広報館がある。駐車場にじゃこ天の出店を見つけたので、じゃこ天カツを買ってみた。一口齧ると、魚の脂と旨味がジュッと染み出してくる。
 さて、ここから旧道に入ろう。伊方原発の方に下ってゆく。その存在ゆえか、意外に立派で、舗装も良い道が続いていた。しかし、かなりのアップダウンがあるようだ。その良い道も、所々で極めて狭くなることがある。画像の奥の方で、急に1車線以下に絞られているのがわかるだろうか。
 とはいえ、車の通行がほとんど無いのは素晴らしい。ほとんど周囲に注意を向けることも無く、自分だけを相手に走って行く。重い荷物のせいで、MR-4F改もずいぶん取り回しが重い。が、時間と競争することを止めたら、心拍と坂と風だけが相手だ。心拍はともかく、坂と風は敵にも味方にもなる。
 今日は風がきつめなので、前の右側だけにサイドバッグを着けた状態では、時折ハンドルを取られることがあった。やはり、サイドバッグは2個1組で使うべきなんだろうな。
 誰も居ない道を走り続けると、時折小漁村に出ることがある。途中、店の類を見かけた集落は一箇所だけだった。ほとんどは漁業だけで成り立っているような集落だった。
 走る向きによって、風が強くなったり弱くなったり、さらには追い風になったり向かい風になったりする。重い装備を積んで、少々疲れ始めた身体には、上りの向かい風はつらいものだ。そんな時には必殺のインナー26Tが炸裂する。とてもロード用コンポに付くとは思えないような超小径チェーンリングは、我輩のような軟弱サイクリストには大いなる助けとなるのである。どんなきつい坂道も、26Tパワーでくるくると上って行けるのである(10km/h以下の世界でな)。ビバ26T。
 走るうちに、頭上に風車を発見。ここ佐田岬半島は、南北方向に遮るものが無いため、風の名所なのだそうだ。この風車は、それを利用した風力発電用のもの。
 いい加減、ハンガーノックになりそうだったので、小さな集落と向かい合わせの、小さな岬でおやつにする。といっても、ずっと前に買ってあったチョコバーの類を齧るだけだが。ついでに記念写真
 道は所々で拡幅工事が行われているようで、真新しい道が多くて助かった。そんな道で見かけた光景。お地蔵さんが置かれた台は、わざわざ道路造成時に作ったのだろうか。
 やがて、道は一時的にメロディーラインに合流する。自販機を久しぶりに見かけたので、思わずコークで一息ついた。
 ここから、また旧道を通ることも出来た。が、じきにメロディーラインに合流しなければならないのは間違いないので、このまま進むことにした。
 しかしこれが失敗。この先は下る一方のはずだったのだが、修復工事中で、迂回路を取らされたのだ。それが画像に見えるように、ずいぶん上った先なのだ。かなり損した気分。
 それでも、迂回路を抜けると、後は確かに下る一方だ。一気に三崎港へと走っていった。
 いい加減、お腹のらっぱがぷうだなあ、などと思っていたら、港が見えた辺りで食事できそうな店を発見。アジのたたきと海鮮丼を頂いた。生き返った。
 三崎港に。別府行きのフェリーの便を見たら、まだ2時間も先だった。とりあえず切符を買っておいて、もう少し散策することに。とはいえ、佐田岬の先端まで行く気にはなれない。
 三崎を挟んだ反対側、潟湖があるらしい方に向かった。途中で見かけた『オリコの里』なる建物。サラ金屋の保養施設かと思ったら、織り子の里のことだとか。
 潟湖は、魚が釣れそうな雰囲気だった。チラッと眺めて、港に戻った。
 港でしばらく待ち、フェリーへの乗り込みが始まったので、自転車を連行する。別府までは2時間足らずの旅だった。デッキでぼーっと眺めているうちに、夕暮れ時の別府港に入港した。
 ここから別府駅前の宿まではすぐだと思い込んでいたのだが、実はフェリーターミナルは駅からずいぶん離れていた。少し迷走して、なんとかホテルに到着する。
 夕食は駅ビルの店屋で、から揚げとうどんを注文した。なんだかうどん欲が強い。
 部屋に戻り、旅の前半が終わった感傷に耽っているうちに、別府の夜は更けていった。

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