Strange Days

深夜の観望

2002年11月13日(水曜日) 23時55分 星見 天気:くもりやら晴れやら

 明日はフレックスで遅く出社する予定なので、夜は少し余裕がある。23:00頃、ベランダに経緯台とBORG100EDを出しておき、0:00くらいから冬の大三角形周辺をうろつき始めた。
 まずは、あんまり出番の無いLV40を取り付け、M42を......。あ、忘れてたけど、こいつの場合、裸眼だとピントが出ないんだ。めがねを掛けて、ようやく見える。あまり使いでの無い接眼鏡になっちまったな。というのも、もっと広視界で、かつ長焦点の、LVW-42が手許にあるからだ。アメリカンサイズのスリーブ用コンバータを外し、2インチ天頂ミラーに取り付けた。視界は、広いぞ。なにせ、100EDに取り付けると15倍、4.7度の実視野が得られるのだ。しかも、眼鏡を掛けたままでも問題なく全視野を見渡せる。
 問題は、背景が明るくなりすぎることだ。結構高高度に上っていたのだが、それでも光害は避けられない。M42は蝶が羽を広げたような形がくっきりと見える。しかし、背景が明るいので、散光が背景に溶け込んでくる辺りが曖昧だ。
 大三ツ星に向ける。視界一杯に大三ツ星がすっぽり収まってしまう。この辺、まさに宇宙に開いた窓だ。CANON18*50に比べ、背景の微光星がさらに見える。経緯台による高安定性の故か。
 しかし背景の明るさはいかんともしがたい。そこで、前に買ったミザールの光害防止フィルタを思い出した。これは2インチ径のLVW-42には着かないので、MEADEのSW24.5に取り付けることにする。その前に、裸のSW24.5でM42を眺める。やはり光害があるが、LVW-42ほどには気にならない。M42は、トラペジウムが重星であることがようやく分かる程度。M41は20個以上は見えている。
 フィルタをつける。背景が一気に暗くなる。M42は散光星雲の広がりがよりくっきりと見え、明るい散光の中心に向けて貫入する暗黒星雲の形までも見える。散光を愛でるなら、この組み合わせがベストだと思った。大三ツ星周辺に向けると、この周辺でも散光が感じられるのには驚いた。筒内で反射してるのか?
 接眼鏡をUW6.7に換えてみた。M42はトラペジウムが分離でき、少なくとも四つの星が確認できた。今夜は、大気の状態がいいようだ。試しにフィルタを着けてみると、星が暗くなりすぎて、トラペジウムの星たちを分離できなくなった。こいつには向いてないようだ。やはり大量の光を処理する広角、低倍率の接眼鏡との相性がいいようだ。
 フィルタを外し、M41に向ける。ちょっと導入に苦労したので(高橋の30mmファインダーは異様に良く見えるが、M41がはっきり分かるほどではない)SW24.5の助けを借りたが、ほどなく導入。比較的明るい星(それでもCANON18*50ISくらいだと微光星にしか見えない)の背後に、もっと暗い星がじっとうずくまっているのが見える。ちょうど、視界一杯に広がって、なかなか愉快な眺めだ。
 今、つかえないアイピースが多い(2インチ天頂ミラーを通すと焦点距離が長すぎる)ので、100EDに着くより短いスリーブを入手して、なんとかしてやろうかと思ってはいるのだが。


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