Strange Days

イリヤ・プリゴジン逝く

2003年05月29日(木曜日) 23時55分 思考 天気:晴れ

 イリヤ・プリゴジン博士(いうまでもなく散逸構造の提唱者)が逝去した。SF者にも多くのアイデアをもたらしてくれた人だった(もちろん博士当人が意図してではなかったが)。氏の著作はひたすら難解(というより僕の方で受容できる下地が無い)だが、SF界に一つの流行を作ったのは確かだ。自己組織化の概念が提示されなかったら、スターリングの「スキズマトリックス」は書かれなかったんじゃないだろうか。
 これで『その手はイリヤのプリゴジン』とか『実にプリゴジン的だ』とかいった決り文句は言えなく、なったわけじゃないが。科学界の巨星が、また一つ落ちた。そういえば、チョムスキーもいつまで元気でいてくれるだろうか。


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