Strange Days

秋のしまなみ海道2008二日目

2008年11月23日(日曜日) 23時55分 自転車 ( 自転車旅行記 ) , デジタルカメラ , 天気:晴れのち曇り

 二日目の今日は今治まで走る。懸案は伯方島は木浦にある食事処さんわまで行って戻れるかだ。暖かな空気に誘われて出発した一行だったが……。


 いつもの、民宿っぽい朝食を取り、出発する。2006年の秋に走った時と同じく、いったん島の南に回り、そこから島の西岸に抜けて、もと来たルートに戻るつもりだった。ほぼ同時刻に同じ宿を出た集団とともに急坂を登りきると、ちょっと開けた場所に展望台がある。こんな場所に足を運ぶ者なんているのだろうか。
 その先に進むと、一気に下っている。あれ、こんなルートだったかな。だが進んでいった先にあるトンネルには見覚えがある。そこを通過してゆくと、一応は西に抜けるルートの標識と出会ったが、ここには見覚えがない。ううむ、どうしたことか。思うに、この辺は急速に道路整備が進んだようで、この2年間で様変わりしているようなのだ。結局、この道しかなさげというルートを登っていった。それが、かなりの激坂
 なんとか越えて、西岸のもと来たルートを走って戻る。一つ二つ、低い丘を越えるだけで大山祇神社に出る。
 道の駅に自転車群を止め、大山祇神社の参拝に向かう。観光バスが次々に発着して、観光客がかなり多い。今回は時間が無かったので、出発時間を告げて自由行動とした。ほとんどは参拝、裏道の散策で満足したようだ。僕も今回は宝物館に立ち寄らなかった。その代わり、宝物館の傍で、こんなフォトジェニックな木立に出会った。鮮やかな緑も残したまま、黄色に、赤に移ってゆく紅葉を散りばめた木が、この辺りだけに集まっていたのだ。日当たりのおかげだろうか。瀬戸内ではあまり紅葉に恵まれないものなので、この思わぬ出会いには喜んだ。みんな写真を撮り続けている。
 神社を後にして、車道をそのまま登って峠を越え、再び多々羅しまなみ大橋に戻る。このルートを取ると、橋を両側から眺められるのがいい。袂の公園で記念撮影を撮ってから、さらに伯方島へと向かった。女性陣がやや遅れ始めていたのには気づいていたが、それに合わせると余計にペースが落ちるので、あえて先頭を引いて先を急いだ。さんわに向かうには、それなりに急がなければならない。
 ようやく二つ目の橋、大三島橋に取り付いた。この橋は両岸が断崖になっており、その下を速い瀬戸が流れていることもあり、ロケーションは最高だ。
 伯方島に上陸し、道の駅に入った。ここで塩アイスの補給を取る。さんわまではまだまだ走らねばならない。ここでみんなの顔を見て、この場で昼食を取るか、さんわに向かうか決めようと思っていた。しかし、この道の駅でレンタル自転車の交換を試みたことから、ちょっと目算が狂ってしまった。
 金戸氏が『MTBタイプがある』と報告してきたので、ママチャリ型3台の交換をしようということになった。ところが、この交換先の自転車、どうも整備不良のものが多いのだ。錆はともかくとして、ブレーキが効かないのには参った。効かないなら修理してしまえ、と、その場で整備大会まで開催される始末。結局、完全な整備は無理なので、そこそこの状態で我慢することになった。しかし、今までのママチャリとは雲泥の差だ。これならさんわまで行ける。
 ところが、時間の方が足りなくなっていた。今からさんわに往復すると、日が暮れるまでに橋を渡れないかもしれない。そうなるとレンタルサイクルの返却も間に合わないので、余計な金が掛かってしまうのだ。まあ、僕が払うわけじゃないが。
 そんなわけでさんわは断念し、この道の駅のレストランで済ませることにした。塩ラーメン目当てだったので、みんなは塩ラーメン中心に、一方で僕は『ツーリング中はカツ丼や肉うどんを食いたくなる』という症状が出て、カツ丼を頼んだ。また一人だけ違うのか。
 メニューの柑橘系ジュースが気になったので、3種頼んで飲み比べてみた。ニューサマーオレンジというのはグレープフルーツと交配させたのか、そういうきりっとした飲み口だ。が、グレープフルーツの苦味は無い。きよみは濃厚な甘さで、しかも後を引かない。デコタンはデコポンとタンカンを配合しているのかと思いきや、原材料はデコポンしか記載してない。デコポンそのもののふわりとした甘い飲み口だった。みかんの眷属も種類が増えたものだ。
 大島大橋を渡り、最後の大島越えに挑む。毎度、味気ない風景だ。時間があれば、前に走った南岸ルートを通るんだけど。
 橋を望む道の駅で最後の休憩を取って、橋への登坂に掛かった。雲が増えているおかげで幻想的な光景を拝めたが、糸山で夕日を見送るというのは無理そうだ。
 糸山でのレンタルサイクルの返却受付は17:00まで、後20分も無い。ちゃんと後を着いてこれるよう祈りながら、ペースを作るために突っ走る。橋を渡りきって、サンライズ糸山に入ったのは17:00前後だった。なんとか、間に合った。
 ここから糸山展望台に徒歩で向かい、すっかり暮れきった中、灯りを点している橋を見下ろす。宿はサンライズ糸山とは逆の方向に下った大潮荘だった。真新しい宿で、どうも食事処として知られているようだ。しかし、そういう宿とは露知らなかった我々は、浜勝に予約を入れていたのだっが。そこまではタクシーで向かう。運転手の不愉快なトークを『それ以上吐かしたら殴る』オーラを発しながら凌ぎ、浜勝に入った。大将と女将さんにすっかり覚えられてしまっている。今回も地魚タモリについて聞いてしまった。既に説明用の札が用意されていた。
 食事をしながら楽しい時間をすごし、宿まで歩いて戻る。星がかなりきれいで、オリオン座周辺の解説など簡単にさせてもらい、宿まで戻った。残念なことに、この宿にランドリーは用意されてない。
 とりあえず、僕の責任分と思っている行程をこなし、肩の荷を降ろした気分だ。しかし明日は雨。この分では、目論んでいた安芸灘とびしま海道の通過は無理かもしれないな……。

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