Strange Days

サーバ群構築に着手する

2009年04月30日(木曜日) 12時01分 コンピュータ 天気:晴れかな

 白箱ことLantankのトラブル、そしてUbuntu機のアップデート時のRAID構築のどたばたで、ファイルサーバにはバックアップが必要だと思った。RAIDで信頼性の向上を図るにしても、システムにダメージがあった場合、復旧するまでファイルにアクセスできない。もしかしたら、システムの復旧手順を間違えてファイルを消してしまうかも知れない。これは恐怖だ。なにはともあれ、写真のデータを保護しなければならない。こいつは僕が生きてきた証とさえいえる。過去を辿る標だ。これがあればこそ、旅の記憶も鮮明に思い返せるのだ。また万が一にも僕がくたばった場合、家族はこの男がどんなことをしていたか、これで辿ることも出来よう。なんにせよ、写真データ群が消えるというのは恐怖だ。
 とはいえ、既に300GBに迫ろうというデータを別途バックアップするのは大事業だ。今時はテープという手も、もはや個人の手に届かない領域になっている。DVDやBlu-Rayに分散するという手も、今度は膨大な枚数のディスクを管理するコストが問題になる。
 こうなると、もはやサーバ自体の多重化しか手がないのではないだろうか。安いPCに大容量のHDDを載せれば、それだけでとりあえずサーバとして使うことは可能だ。LinuxなどPC-UNIXはサーバに適したOSだし、無料で使うことが出来る。ファイルサーバに使うなら、PCなんて安物で十分なのだ。またサーバを多重化すれば、メインのサーバにトラブルがあっても、すぐに切り換えて大事なデータへのアクセスを確保できる。一番無意義そうだが、一番低コストで可用性も高い手段だ。
 手許のPC環境に目をやると、ちょうどAMD-X64なPCが持て余し気味だ。こいつはLibrettoからのリモートデスクトップ先として重宝していたのだが、コタツトップの季節が終わって、稼働率がぐんと下がっている。一点不満があった。XP Proを載せているのだが、リモートデスクトップのセッション数がコンソールも含めて1だけで、コンソールからのアクセスと排他になってしまうことだ。出来れば複数のセッションを実現したい。いちいち切り換えるのは面倒だ。
 そういう複数セッションを張るには、Windows OSではサーバ系に手を出すしかない。もちろんリアルなビジネスサーバなんて手が出ないのだが、Windows Home Serverという製品が去年くらいから知られるようになっている。これはWindows Server 2003に機能制限を掛けて家庭向きに特化したものだ。Active Directoryなんか使わないからいいし、とりあえずファイルサーバになって、複数セッションを張れたらいい。その点、ファイルサーバとしてはSoftware RAIDの変種を載せていて、自動的にハードを跨ったシャドーコピーを作る機能を持っている。また、可能なRDセッション数も、コンソールの他に一つ確保できると分かった。それだけ張れたら問題はない。またクライアントPCに一種のエージェントを仕込むことで、クライアント側からWHSを管理したり、逆にクライアントのバックアップをWHSに残したりも出来る。
 もっとも、クライアントとして対応しているのが、XP32とVistaで、XP64も2000も面倒を見てはくれない。あまりうま味を感じることが出来ない。が、ちょうどLOOX UにXPを入れたくなり、そのためにX64機のOSを供出できれば好都合と考え、ついに導入することにした。
 これでクライアントPCはAMD x2機にXP64を載せた機械と、LOOX UにXPを載せたもの、そしてLibretto L3に2000を載せたものの3機になる。対するサーバは、P4にUbuntu9.04を載せた主ファイルサーバと、X64機にWHSを載せた副ファイルサーバ兼クライアントバックアップサーバ*1になる。さらに白箱を回復させて、なんかの仕事をさせてやろう。
 WHSは15000円前後で売っている。XP Homeが同価格帯だと考えると、これはかなりのお買い得製品だ。Vistaのようにゲロ重ではないし、カーネルは2003なので信頼できる。WHSのDSP版と、WDの1TB HDD*2を発注しておいた。これで休み中はサーバ群の構築三昧になるだろう。


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