Strange Days

福井金沢ツーリング1日目勝山編

2014年11月22日(土曜日) 23時36分 , 自転車 ( 自転車旅行記 ) , デジタルカメラ , 天気:快晴

 先週まで長旅していたというのに、またしても福井方面に旅行だ。初日はやや奥地の勝山に向かった。


 朝は5時過ぎに起床。やや遅い時刻の新幹線を使うので、気分的には余裕だ。
 地下鉄で新横浜に出て、新横浜でひかり505号に乗り込む。富士山が綺麗に見えた。
 米原まで2時間ほど掛けて出て、米原で北陸線特急しらさぎ5号に乗り換える。車中で食事を取りたかったので、弁当を買いたい。しかし、この乗り換え口がやたら混雑していて、いかなる理由か自動改札が停止されていて、そのまま通過しろと繰り返しアナウンスされていた。とにかく、インもアウトも無い無秩序な改札を通過する。
 その向こうに弁当屋があり、その前でこば氏を発見。続いて弁当を買って、慌ただしく特急に乗り込んだ。
 車中で弁当を開ける。井筒屋大入り弁当。カレーをまぶしたご飯に、近江牛がズラッと載っている。冷えているのに美味しい。
 福井で一旦集合する。1時間ほど早着しているはずの長岡氏を除き、全員が合流。ここからは、えちぜん鉄道勝山線で勝山に向かう。途中、永平寺口駅を通過。明日は予定通りなら、ここから輪行する可能性が大だ。
 数駅前辺りで長岡氏を見かけてから、勝山駅に到着。駅前からして、この恐竜プッシュぶりだ。
 ここで経路をワイワイ言いつつ話し合っていたら、暇だったのか親切なタクシー運転手さんが、『歩道にある恐竜の足跡を辿って行ったら(恐竜博物館に)着くよ』と教えてくれ、地図もくれた。ありがたい。その通りに走ってゆくと、確かに足跡が。歩道のこれを辿ってゆくと、やがて山上にドーム型の建物が見えてきた。あれか。
 その登り口辺りに、記念碑とともにこんな像が。恐竜に賭けてる。
 ヘコヘコ登って、まだ半ば辺りの所に駐輪場の案内が出ている。それが、なぜこんなところにという、駐車場とは別に設けられた近道の間近なのだ。これなら駐車場に作ってくれた方が、防犯的には嬉しいな。
 ともかく、自転車の人を上まで登らせないという親切心だろうと解釈し、自転車を置いて、その近道を登っていった。
 途中、野外展示がいくつか。ここは恐竜の全体骨格を発掘した状況を再現したもの。これはレプリカだが、化石化した木(実物)なんかもゴロゴロ転がせていて、ここが物量作戦で勝負というコンセプトなのだと、薄々気付き始めていた。期待が高まる。
 本館はドーム型の建物なのだが、遠望した時より、近づいてみると思いの外大きい。そして中も、こんな空間をざっくり内蔵し、地下にも相当広い空間があるようなのだ。
 1Fは概ね特別展と、個別の展示のための、比較的狭い部屋*1が囲んでいる。そして中央に、さっきの地下への降り口があるのだ。
 1F奥は他の部屋よりかなり大きく、ここからが実質的な展示の始まりだった。恐竜というより、見えている古代ゾウなどの哺乳類、アーケロンなどの爬虫類などなど、恐竜以外の展示が中心だ。アーケロンの大きさにも感銘したが、板皮類の凶悪そうな面構えには震え上がった。
 さて、先ほどの地下へのエントリーを降りてゆくと、いよいよ恐竜ワールドだ。
 大きな空間を取り囲む回廊があり、また広さだけでなく高さもあるので、上下左右から視点を変えて眺められる楽しさがある。また、大規模なディスプレイも充実していた。このゾーンは、背後の回廊からも、前の通路からも、それぞれ視点を変えつつ眺められるのだ。
 目を引くのは、やはり面構えの凶悪さで図抜けている、大型肉食恐竜の眷属だ。全体骨格のみならず、頭骨のみも幾種か並べられ、比較対象の便に供されていた。
 首長竜も負けてはいない。再現ジオラマのスケールでは、群を抜いていたな。
 このフロアの地下にも入れて、そこには発掘途中の状態で保存された、恐竜の骨格を間近に見ることが出来る。
 おなごり惜しい。3時間は欲しかったが、どうしても1時間しか割けず、以上を駆け足で巡って撤退と相成った。ま、また来るぞ。
 次に向かったのは、ちょうど宿のある大野方面に向かう途中にある、越前大仏。ここは20世紀終わりくらいに建てられた観光寺で、現在に寄付を受けた市が運営している。とにかく人が居ないらしいのだが。
 門前町がある、というかその入れ物を用意してあるのだが、実際に営業している店が殆ど無い。というか、1軒もないんじゃなかろうか。越前蕎麦祭りとやらの幟が立っているのだが、それがどこでやっているのかも不明。なにか、間違った方向の期待感が高まる。
 しかし、そのゴースト門前町から見上げる、巨大な五重塔の佇まいが、既にいい。もちろん鉄筋コンクリートの近代建築なのだが、下手に伝統的な美を追求しすぎないで、コンクリートはコンクリートらしく仕上げた清々しさがある。また、小高い森の中に立つ情況もいい。
 最上階からは*2展望できるので、エレベータで登ってみた。親切設計だ。というか、古寺にある本当の五重塔は、登って回れるだけのスケールはないし、そもそも立ち入りできない場合が多い。
 5階から山の端に沈む夕陽を見送る。スーッと一緒に消えてゆく、細い雲もいい。いいぞ、来てよかったぞ、この寺。有料だけど。
 ご本尊の大仏。で、でかい! 奈良の大仏の現状のように、金箔無しで再現したようだ。いっそ、金箔でキンキラキンだったらよかったろうに。
 気になったのだが、この寺は観光客も、寺の僧侶も見当たらないということ。出入口の券売のおばさんと、奥の方で掃除していた人くらいだ。その割に、掃除は行き届いていた。
 ここからはナイトランで、大野を目指す。途中のトンネルを回避し、大野市街でやや迷いつつも、大野城近くの俵屋に到着。趣きのある、古い旅館だ。中庭の眺めが良かった。
 料理は、作りおきの天ぷらなど、やや暗澹たるものに思えたのだが、いざ口にすると美味しい。天ぷらは、冷めても美味しいように配慮されているようだった。その他のかに料理、刺身類、煮物も満足の行くものだった。好評であった。
 一番広い部屋に集まって、また飲み直した後、明日もあるのでと早めに就眠。

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