2日目は福井方面に折り返し、一乗谷と永平寺に向かう。紅葉にはやや遅いかと思いきや、思いの外良好な紅葉っぷりだった。
俵屋で朝を迎える。
朝食は控えめな量に思えたが、だし巻きが大変おいしゅうございました。
宿を後にし、小高い小山の上に見える、
大野城方面に向かった。今の天守閣は、戦後に建てられた鉄筋コンクリート製のもので、本来の天守は江戸期に焼けて以来、復興されていない。高所にあるので登らなかった。しかし、城下の観光区域では越前蕎麦祭りとやらをやっていて、その誘惑に逆らうのは大変だった。
城下にはいくつか武家屋敷が残っている。その一つに入ってみた。例によって当時の武家屋敷の構造がわかるという展示なのだが、中2階に登られるのが面白いなと思ったくらい。ああそうだ、なぜか座敷の中に四半畳分程度の区画があるのだが、実は掘りごたつ用という話は面白かった。結構、あちこちの部屋にあったようだ。
もう一つ、
江戸期の鉄砲も展示されているのだが、これを見ると天保年間には和製雷管式鉄砲がそれなりに流通していたようだ。これは知りませんでした。
大野城下を後にし、足羽川に沿って下り始めた。幹線道路では交通量が多かったが、側道旧道に入るとぐっと減り、いい感じの道になる。九頭竜線と付かず離れずで走り続ける。遠くに鉄橋が、そして手前にトンネルへと入る直前の線路が見える
絶好のポイントで。実は、これを撮り終えた直後に列車が来たのだが、あいにく走り始めていて撮れなかった。
更に下流、線形に沿って湾曲した
鉄橋。
途中で迷ったりしながらも走り続け、一乗谷。しかし、予想以上に時間を食っていた。単刀直入に飯にすべく、クランクを回し続けて、一乗谷の奥にある蕎麦屋、利久庵に突入した。やっと飯だ。といっても、まだ12:00だけど。みんな腹をすかせているので、言葉が荒い。拙者もどうでもいいことで声を荒らげてキレる。空腹時にややこしい話をするのは禁物だ。
ここは、少なくとも蕎麦切りと湯掻きは注文を受けてからのようで、出てくるまで時間を要した。更に、一緒に頼んだ山菜の天麩羅は来ない。とにかく、
先に来た蕎麦を、頂きます。越前そばは香りが上品で、美味しゅうございます。
後続がなかなか来ないが、さっきと違って既にお腹に物を入れているので、和やか(笑)。
庭に猫が居て、しばらくうろついていた。
天ぷらがなかなか来なかったが、外にお使いに行っていたらしい店の人が帰ってきてしばらく、やっと
揚がってきた。もしかして、山菜が足りなくて取りに行ってきた? むかごが美味だった。
デザートまで頂いて、ごちそうさま。結構時間を食ってしまったが、仕方ない。一乗谷は、スルッと寄ろう。
一乗谷は、町並み復元地区はまるっと無視し、朝倉さん家発掘地点を見に行った。
上から見下ろすと、こんな風に本当に発掘した跡なので、地味な観光地だ。
上に登ると、元々別邸があった辺りに庭園があり、
その近辺の紅葉が大層宜しい。
この次は、いよいよ主攻略目標の永平寺だ。少し川上に折り返し、永平寺への山道に折れて、
登坂開始!
僕は最後尾辺りをのろのろと着いてゆく。永平寺口側から登った時は、『えっ、もう着いたの?』というくらい楽々だったが、こっちからだと結構辛い。完全に一山超えるし、前はポケロケで、荷物も持ってなかったからな。
とにかく、ヘコヘコと登る。途中、なかなか
いい感じの神社を見かけた。銀杏が美しい。
道は結構急峻で、軽いギアをふんだんに使えるBD-1だったので登り切れたが、重いギアしか無いロードバイクだったらどうなったか。自信がない。
頂上のトンネルを越え、結構下ると、ようやく永平寺に到着した。
駐輪場に自転車を入れる。
永平寺は、
入り口からして既に美しい。微妙に遅れるかと思っていた紅葉シーズンだが、丁度良かったようだ。
有料区画に立ち入ると、
まずこの眺め。\500なんて惜しくない。
内部に立ち入り、ブリーフィングを受けてから、拝観に向かった。ここには、
昭和初期の画家たちによる天井画が、ずらりと貼り付けられている。
手入れの行き届いた寺域は清々しい。方方で、心洗われるような情景に出会った。
いささか駆け足ではあったが、晩秋の永平寺を満喫した後、永平寺口まで下り、そこから輪行で金沢に向かった。最終日は金沢観光するので、ならば金沢に泊まることにしたのだ。
泊まったのは、アパホテル金沢駅前店。素泊まりでも結構高かったのだが、驚いたのが部屋の狭さ。なにせ、ドアよりも、よくあるユニットバス前を通ってベッドに至る通路の幅の方が狭いのだ。こんなサイズの部屋にお目にかかったのは初めてだ。かといって、その他のユーティリティスペースが充実しているわけでもない。ベッドだけは十分だったが、荷物置き場に困った。立地は最高なんだけど。
食事は外で。グルメセンサーを備えた向きが多いので、入った店は結構当たりだった。
鍋を中心にいただく。金沢は食事も充実しているな。