Strange Days

対馬壱岐~九州北方ツーリング 4日目

2015年05月02日(土曜日) 22時43分 , 自転車 ( 自転車旅行記 ) 天気:超快晴

 今日は対馬最終日。やっときっぱりした晴れになったので、厳原周辺を見て回ろう。


 今日の夕方に、厳原~郷ノ浦(壱岐)のフェリーで、対馬を離れる。それまで、厳原周辺を見て回ろう。
 まずは、フェリーの出る港を見ておく。待合室で運行情報を確認してから、さらに港の出口に近い辺りまで走った。乗る便は九州郵船のものだが、別会社の便もある。このフェリーは車両主体の便だと思う。
 厳原の南に、お船江という遺構があるとのことなので、そこまで見にゆく。途中、フェリー端の対岸にある長いアーチ橋の登り口で見かけた小鳥。イソヒヨドリみたい。
 厳原から一つ南の入江に掛かる橋を途中で降りると、お船江が見える。江戸時代に、対馬藩の御用船をつないでいた場所だ。ここで不思議な現象を目撃する。このお船江自体、入江に注ぐ川と中洲で隔てられた、小さな入江になっている。しばらく眺めていて気づいたのだが、このお船江への水の流れが、10分毎に上げ下げ入れ替わるのだ。平衡状態があって、次に上げ下げどちらかの方向に潮が流れ始め、見る間に早くなってゆく。そして、しばらくすると、また平衡状態になり、次は上げ下げ逆転した方向に、同じ動きが起こるのだ。外界に面した入江の、さらに子供のような関係だからなのか。しばらく考えてみたが、その原理はわからなかった。
 厳原に戻る。先のアーチ橋から海を見下ろす。市街地間近なのに、真に清い海だ。
 次に向かったのは、宗家の菩提寺、万松院。有料で、歴代藩主の墓地に立ち入れる。長い*1石段を登ると、なかなか味わい深い、陰々とした墓地が何段にも渡って連なっている。
 寺を出て、繁華街に引き返そうと自転車にまたがった途端、すぐ近くに整備された庭園があるのに気づいた。中を覗いてみると、誰も居ない。せっかくなので、立ち寄る。有料区画だったが、独り占めできたぜ。ここは金石城の一部をなしていた庭園の跡地で、発掘調査の結果を元に復元されたそうな。と、暇だったのか、モギリのおっさんがやってきて、説明してくれた。金石城は平城だが、目を山に転じると山上に石垣が点々と見える。それらは、金石城以前に使われていた、清水山城の跡だ。金石城は、江戸中期には北東の桟原城(厳原城)へと移転してしまう。平地がないのに、よく何度も移転させたものだ。
 しかし、暑い。全身がジリジリと焼かれるようだ。日焼け止めをたっぷり塗りこんでいたのだが、昨日の分の日焼けに、今日の紫外線摂取分がたっぷり上乗せされ、久しぶりに赤焼するほどの日焼けになっている。
 ここらで昼食にしたいな。路地に入り込みながら、対馬市役所の方に出ると、対面に小奇麗なイタメシ屋を発見。パスタでも食うさー、と入店。涼しい店内で、一休み。
 店を出て、見上げると、清水山城の遺構が、よく見える。あそこまで上るのは、止め。
 市役所の近くには、歴史民俗資料館もある。無料なので、入ってみた。韓国からの観光客が多かった。
 北に向かうと、武家屋敷だった一帯があるとの事だったので、向かう。石垣がよく保存されている。武家屋敷は、厳原市街を挟んだ対面にもあり、そちらでは某かの整備事業が行われているようだった。
 そろそろ、対馬を離れる頃だ。フェリーターミナルに向かい、無事に*2チケットを入手する。
 フェリーに乗るべく、船着場で待機しながら、ツイッターをちら見していたら、なんか自転車旅行の実況で有名なロボ氏が、ちょうど着岸する便に乗っておられるとのこと。ツイートしたら、程なくフェリーからロボ氏が降りてきて、しばらく話す。ロボ氏は、入れ替わりに壱岐から来たのだとか。北へと自走するつもりだとか。天気が良いといいですね。
 乗船時間が来たので、中に入る。さらば、対馬よ。個人的には、来るのが大変だし、自転車だと移動が大変だしで、自転車の旅は、もういいかな。
 フェリーは、玄界灘をずんずん進んでゆく。対馬は絶海の孤島だ。山高い島影が、次第に春霞の中、消えてゆく。
 しばらく、船室に寝転んでいたが、頃合良しと見て甲板に。遠くに、壱岐が見えていた。対馬と違い、山らしい山が見当たらない、平らな島だ。
 フェリーは、郷ノ浦の港に入る。湾の奥には大きな橋がかかっているので、フェリーは港の入口辺りに入港する。
 まずはホテルへ。壱岐シーサイドホテルは、小奇麗なビジネス/観光ホテルだ。荷物と自転車を置くと、市街地を歩きまわった。まだ明るい時刻だ。
 市街地は、郷ノ浦の名の通り、海沿いに展開されている。湾の奥から、入り口を眺める
 郷ノ浦の繁華街だという、宮の通りに向かう。一番目立つ場所にあるのが、このご立派様を備えた塞神社。てかてか光っておられる。
 宮の通りは、確かに飲み屋は多かったが、あんまり繁華してない雰囲気。かつてはもっと飲み屋密度が高かったのだろう。
 しばらくうろついて、さて飯はどうしようと思い、ピンときたのがホテルの近くにある食堂。入店すると、偶然同時に入ってきたおじさんと、相席することに。この人も観光で対馬に行き、渡ってきたのだとか。聞くと、ホテルも同じだった。なんだか意気投合してしまう。
 頼んだのは、壱岐牛を食べたいので、サイコロステーキ。とてもジューシーで美味しゅうございました。
 店を出て、すっかり暗い港の辺りを、もう少しうろつき、ホテルと湾を隔てて対面にあったコンビニで買い物して、宿に戻った。明日は、あんまりいい天気じゃ無さそう。

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