今日は志布志から宮崎まで走る。でも、全部走り通したいとは思ってないのね。
しかしまあ、いい天気に恵まれる旅だこと。明日が心配ではあるが、今日も快晴だ。
当初の予定では、志布志から輪行してしまって、鵜戸神宮近くから走るつもりだった。ところが、志布志の便は非常に少なく、調べてみると次の便は3時間後。まさか待つわけにも行かず、結局自走することにした。
この志布志、山頭火が気に入って滞在したことがあるようで、街中にその
句碑をおっ立てているようだ。正直なところ、山頭火と志布志という地名は結びつかない。まあ、あまり詳しくない俺なんか、なんとなく日本中の山や温泉をウロウロしていたような印象はあるが。
志布志から、特に宛もなく、宮崎方面に向かう。海沿い、というより、鉄道沿いに走る。結局、何処かで輪行するつもりではあった。小漁港や集落を経る幹線を通過してゆく。海の眺めは、雄大ではないがホッとする。
福島今町を過ぎたあたりから北上し、結局のところ、
串間から輪行することにした。電車まで時間があったので、輪行準備をしてから、駅横の農産物直売所などを見て回った。
電車で移動する。窓から都井半島あたりが見えたが、今回は都井の馬は無視した。都井半島まで、実は結構な上りであることがわかったからだ。雄大な太平洋といいたいが、案外に小島が多いせいで、なんとなく
小じんまりとした眺めだ。
油津で降りる。この辺から日南線は内陸部に入り、鵜戸神宮へのアクセスが大変になるからだ。
海沿いに、鵜戸神宮へと向かう。近辺の海岸には、
鬼の洗濯板という名称の特徴的な海岸が散見される。形状的に、柱状節理が横転したものかとかな思っていたら、実は細かい砂と砂利混じりのそれが交互に積もった泥岩層が、隆起によって斜めに起き上がってきた結果なのだそうな。
鵜戸神宮に近づく。ここは道が細く、駐車場が方方に別れている関係で、交通誘導のおっさんが目立つ。自転車は割りと融通してもらって、神宮近くへと登っていった。
登りにあった
小さな灯台。これはユニーク。
駐車場辺りに適当に自転車を止めて、
社殿への門をくぐる。洞窟にある神社と聞いて、漠然と小さな神社かと思っていたのだが、想像以上に大きい。参拝客も多く、かき分けてゆく感じだ。
海近くへと下ってゆくと、
本殿がある。洞窟は想像より大きく、ここに写っているのは一部だ。普通の神社のものほどもある社殿がすっぽり収まっているのだ。
この辺りは奇岩奇観の連続で、
本殿前の海には特に奇岩が集まっている感じだ。
鬼の洗濯岩も多く、この辺の鬼はよほどのきれい好きだったに違いない。
また海沿いに走り始め、伊比井の辺りで輪行しようと思っていたら、到着した途端に電車が来る。間に合わねえ。仕方ない。このまま宮崎まで走ろう。
海に沿ったマイナー幹線で、車は少ないが道はいまいちだ。しかし走り続けてゆくと、急に道が良くなって、高所のバイパスっぽい高規格道路になった。しかし、自転車通行可。追い風に助けられ、この辺はすごいペースで突っ走った。
しかし、やがて自転車通行不可の表示が現れ、強制的に下に降ろされてしまう。道に迷いつつも、最終的には日南線を追って走ればいいことがわかり、しばしの激走の果に宮崎駅についた。駅近くのホテルに投宿する。
今日もラスト30kmくらいは激走だったな。この旅は、そういう運命なのだろうか。