やっと最終目的地、釧路に落ち着いた。今日は湿原を漠然と、なんの目的もなく、うろつく。
釧路も涼しく、この先も夏は北海道で過ごしたいものだと思った。
昨日の走行距離は45km足らず。暑くて嫌になったらさっさと自転車を畳む、気楽な旅だ。
今日は釧路湿原をうろつく。といっても、湿原の奥まで行くのは手間なので、市街地との境目をウロウロすることになるだろう。
ポケロケを、だいたい岩木保水門の方に走らせた。釧路川の河口あたりでは、夜店でもあるのか
露店の準備が進んでいた。市街地のあちこちの公園でも、ビアガーデンの類が開催されるようで、北海道だなあと思う。
北に向かい、適当なところで湿原へと入り込む。ずっと彼方まで
原野が広がり、時折開拓農家がぽつんと現れる。道も舗装路が荒れているならともかく、しばしば未舗装のダートに変わる。ほぼロードバイクのポケロケには、ちょっとつらい。
岩木保水門は、そんな原野から釧路川の流れが近づく辺りに現れた。近づくと、結構荒れており、補修の手が入っている様子だ。
ここから、
釧路川に沿って南下する道がある。管理道路なのだが、一般車の通行は禁止で、自転車と歩行者は通って良いようだ。
ひたすら真っすぐ、原野を突っ切ってゆく。時折、ジョギングの人と行き違う。水は近いというものの、飲水は手に入らないので、真夏には結構厳しい道だ。
再び市街地に入った辺りで、今度は新釧路川を挟んだ対岸へと渡り、遡っていった。
こちらは未舗装路だ。ガタガタ揺すぶられつつ、しかしポケロケの頑丈さに助けられて、のんびり走ってゆく。途中で、車を乗り入れてきたらしい一団と行き違い、挨拶してすれ違う。しかし、川下も川上も
この有様で、ゲートを開いて侵入しなければならないはずだ。ちなみに、自転車と歩行者は行けそうな記述になっていた。
釧路市湿原展望台に登ってみる。自転車でアプローチすると、自転車ラックを用意してくれるのは良いのだが、
使い方をまるで理解してない様子だ。
早速、展望台に登ってみた。
見晴らしは良い。ただ、湿原が遠いな。
湿原に向かうと、北斗遺跡という後期石器時代~擦文時代に渡る定住遺跡があるらしい。
木道を歩いてゆくと、たぶん擦文時代のものと思われる
四角い竪穴式住居が復元されている。おや、
焚き火まで再現している。
木道を道なりに歩いてゆくと、こぢんまりした展望台に行き当たったので、すかさずどこで撮ったのか看板以外に情報のない
記念写真を撮影する。
最初の展望台棟に戻り、自転車で釧路市街にちょっと走った所に、北斗遺跡の展示館がある。
中には出土物の展示、住居の再現展示などがある。金が掛かっているなあと思ったら、ここは国の史跡だ。
さて、宿に戻ろう。漫然と車道を走っていたら、ふと
湿原を走る道に気づいた。こんな所に自転車道があるなんて。ここは釧路阿寒自転車道。釧路市の中心から、阿寒湖方面に向かう道だ。雄別鉄道という廃線の跡らしい。
この道は、作られて結構経っているらしく、荒れている区画もあるが、補修もそこそこ行われているようだ。途中には
休憩所があり、ラックが並べられているのだが、一体どれほどの利用を当て込んだのだろう。
途中で見かけた看板では、これで空港に出られそうだ。
このなんとも素晴らしい自転車道を走ってゆく。トイレのある休憩所もあり、雰囲気から駅跡だと知れる。中にはテントを張っている人も居て、北海道の遊び方もいろいろだなと思った。
終点は、釧路駅に数キロの地点。明日はここから空港を目指そう。
宿に向かうには駅の反対側に回らねばならない。東から回り込んで、宿に帰着。ダートが長かったせいか、疲労が濃い。