Strange Days

九州南端ツーリング3日目

2016年09月24日(土曜日) 23時10分 自転車 , 天気:晴れ続く

 今日は根占を後にし、錦江湾を北上して、桜島経由で鹿児島に渡る予定だった。しかし、距離がある。


 朝。今日も晴れだ。昨日の登坂の疲労はそれなりにあるが、まあ大丈夫だろう。意外に暑いのと、やはり走行距離が気がかりだ。
 ネッピー館を後にする。温泉は良かったし、食事も良かったしで、いい宿だった。実は自転車も、厚意で屋内に入れてもらえたのだ。夜は一行の部屋前の談話スペースで酒盛りするなど、楽しい宿だった。
 まずは港近くのローソンで補給してから、まずは南洲翁こと西郷隆盛が泊まった宿を見にゆく。西南戦争の勃発を決定づけた政府弾薬略奪事件の一報に接した西郷が、「ちょしもたー!」と慨嘆したのがここだったらしいぞ。
 錦江湾沿いの海岸線を、ゆるゆると北上してゆく。南風に翻弄される夏でも、北風をまともに受ける冬でもなく、走りやすい。時折、磯に社が鎮座しているのが見え、漁港が多く、海の豊かだったことがわかる。
 さて、今日の前半戦のクライマックスは、鹿屋基地の訪問だ。そこまでは、前回取らなかったサイクリングロードを取るつもりだった。入り口を求めて高須海水浴場近くの商店街を通りがかったら、吉見ストアーという商店に猫がいるのを見つけ、そこでみんな足を止めてしまったのだ。すると、店のおばさんがみかんをくれた。形の不揃いなみかんだったので、知り合いの農家から選別外品をもらったということろかな。でも、汁気たっぷりで美味しかった。鹿児島では、何かにつけてみかんをもらったものだ。時期柄というのもあるのだろうが、水代わりに流通しているのか?
 さて、サイクリングロードは大隅線の廃線跡を使った道で、車に悩まされずに鹿屋まで出られそうだった。ところが、最近の台風連発の影響が、色濃く残っていた。看板は飛ばされて張り付くわ、道は多量の倒木に塞がれるわで、まともに走れない。しかし、孤立した道なので、撤退も容易ではない。ほぼパスハンティングのごとく、自転車を担いで倒木を跨ぎ超えた。あんまり大変だったので、この辺の写真は残ってない。
 幸い、ある程度抜けてしまうと、もう倒木は退けられ、ウォーキングの人も普通に歩いている道になった。良かった。流石にこれを何キロも続ける気はない。
 廃線跡なので、かつてのホームが残され、休憩所になっている。ここは大隅山里駅の跡。なかなか立派なトイレも有る。
 さて、昼食はこの辺で取るつもりだった。鹿屋基地の近くまで出て、R269を少し西走した辺りにある、グリルいろはで昼食にする。正しい洋食屋という風のお店で、つなぎ多めのハンバーグが美味しゅうございました。
 いよいよ鹿屋基地探訪だ。基地内は概ね撮影が難しい。海自の装備品はいいのだが、他は遺品が多いから仕方ないよね。遺品だらけの2F戦史コーナーで、唯一撮影可なのが、この零式艦戦
 海自の装備コーナーは撮影自由で、S-62の機内も入り放題。フラットで意外に物を置けそうだが、マイクロバスくらいのスペースだろうか。
 屋内もだが、野外展示が充実しているのが、この史料館の特徴。US-1が2機くらい居るのだ。水陸両用機故のコックピットの高さがわかる。それに比べ、陸上機のP-2Jは、意外にコンパクトだ。史料館の表側、道路を挟んで二式大艇が鎮座している。US-1(PS-1)との類似点が目につく。
 この立派な史料館にも、台風の爪痕は見られた。なんと、裏門の頑丈そうな鉄柵がへし折れていたのだ。史料館の屋根にも、剥がされかかった跡が見られた。いったい、どんだけの風力だったんだ。
 基地を後にし、再び海岸線に戻る。ほぼ来た道*1を戻り、北上してゆくと、荒平天神に着く。海中に立つ小島に鎮座した天神さんで、山岳信仰かよといいたくなるような、急峻な参道を登ってゆかねばならない。しかし、立地といい佇まいといい最高だな。
 本来の予定では、桜島を通過して、桜島口からフェリーで渡る予定だった。しかし、結構時間を食っている。そして、俺の足が結構売り切れだ。メンバーの顔を見て、垂水港からのショートカットに決める。なに、フェリーうどんも食える。
 この航路は、物凄く短い桜島港航路と比べ、時間はたっぷりある。もちろん、なんの迷いもなく天ぷらうどんを平らげたとも。
 沈んでゆく日を見ながら、鹿児島港へと渡った。流石に大きな港で、大型客船も停泊中だった。
 宿を天文館近くに取ったので、夜は当然繰り出す。もう明日は、桜島をゆるりと走るだけだ。

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