今日はいよいよJAXAポイントへ。
コテージの夜は静かに開けた。またものすごい坂道を下り、車道まで登り直し。血ぃ吐きそうです。
車道近くまで登ると、
過ごしたコテージが同じ目線に入ってくる。なんと無駄な運動よ。
さて、今日は島の南端までだ。その途中に、この旅で一番楽しみなJAXA施設群が待ち受けている。とはいえ、この島の北に近いあたりでは、相変わらずの
遺跡街道で、これという施設もない。遺跡を拾いながら走っていった。ちなみに結構な追い風もあり、なかなか快調。
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種子島の成り立ちは調べてないが、あちこちで砂岩が多いし、島も平らな方なので、火山性の成因ではなさそうだ。島は細かい小島を伴っており、
遠浅の沖合に楽しげな島影が散見されるようになってきた。
島の半ばくらいに来た辺りから、アップダウン地獄はおとなしくなり、結構フラットになってくる。中種子町に入って程なく、遠くに見えていたパラボラアンテナが、ようやく間近に迫ってきた。
JAXAの増田宇宙通信所だ。確か、打ち上げた人工天体との通信を司る施設のはず。実は、あまり寄る気はなかったのだが、遠目に過ごしやすそうな広々とした緑地に惹かれ、またちょうど展示室がリニューアルされたという掲示もあり、入ってみた。やはり通信用の
パラボラアンテナは目立つ。展示室はワンルームだけだが、展示物が真新しくて気持ちよく、また世界の宇宙開発に関する資料も最新の状況にアップデートされており、なかなかやる気を感じさせられた。ちなみに、アンテナカードを貰えた。レアだな。
アンテナ群はわかるにしても、なぜか建屋の上に光学望遠鏡用のドームが立っている。衛星追跡用のレーザー測距儀の追跡用なんだとか。
増田をあとにし、さらに南下する。この通信所の辺りは、実はかつて旧日本軍の飛行場があった。増田通信所のフラットな土地は、もともとは飛行場の一角だったもの。今も、
当時の施設の痕跡が残されている。
中種子町もまだ結構な坂地獄だが、普通に市街地になってきているので、この辺で食事場所を探した。うどん屋の看板を見つけたので、うどん屋に入り、
肉うどんだ。そういえば、種子島の地元食といえば、なんだろう。かやくうどん?
中種子にしても南種子にしても、西之表を除けば種子島の市街地は内陸、やや高所にある。海に降ると
景色は良くなるが、いかんせん補給場所に事欠く。
マングローブビューなかたねという、いかにもマングローブ林の見晴らし良さそうな
公園がある。汽水域にマングローブの林が広がっており、しかし林に分け入ることもできないので、これがマングローブかと、ぽやーんと眺めているしか無い。
浜田海岸には
千座の岩屋という景勝地がある。砂岩が大きく露出した海岸で、風や波に削られた
洞窟が、そこここに口を開けている。いつ崩落するか気が気でないが、巨大な迷路のような洞窟を徘徊するのは楽しい。ただし、靴の中が砂まみれになるが。
今日の道半ばというところだったが、もうここまで来たら、今夜の宿についたも同然、とあらん限りの慢心をして、海岸でのんびり過ごす。更に進んだ広田海岸で、
遺跡ミュージアムにも入ってしまう。時間あるんか? しかしこの広田遺跡、弥生時代後期以降、古墳時代末にかかる
多数の墓地が散財しており、お墓マニアには一見の価値ありだ。
この広田海岸を過ぎてから、いよいよ
JAXAの打ち上げ施設群にアプローチしてゆく。しかし、アップかダウンしかない道なので、自転車だと結構苦労する。南方っぽい緑の絨毯のあちこちに、
近代的な施設がニョキニョキ生えている。
施設の多くは車道から離れており、簡単に近づくことができない。遠望するに絶好な場所として、よくマスコミ報道にも登場する展望ポイント、ロケットの丘がある。太平洋を背景に、大型ロケット打ち上げ射場を遠望できる、絶好のカメラポイントだ。
とりあえず記念撮影。
おっさん抜きで遠望すると、こうなる。
さて、宿に入ろう。
宿は小洒落たコテージで、おっさんの一人旅にはもったいない。しかし、食べ物はどうするか。店があるので覗いてみるが、インスタント食品くらいしか手に入らない。流石に生野菜をどうこうしようという気になれないし。
まだ日は高いので、
近所を散歩だ。茎永という場所に泊まったので、近所の宝満池辺りに歩いてみた。赤米館という施設があるが、流石に閉館後。近所に
船田という斎田がある。
宿に戻る。小洒落た部屋なのだが、使い勝手は良くない。まずシャワーの水温が全く一定しない。水か熱湯しか出ないんか、と言いたくなるほど。洗面鉢も透明なクリスタル製でおしゃれだが、止水弁を押し込むと、二度と出てこなくなった。なんやねん、これ。