本土に帰ってきた。しかし、鹿児島にいる以上、どうしてもあそこに行かざるを得ない。
今日までの宿泊は、翌日には必ず動かねばならない前提だった。しかし、今日の宿は連泊。荷物をおいて、安寧に外出できる。となると、行くしか無いな、あそこに。桜島に。
昨日、上陸した港まで走り、ポンポンと出ている桜島航路のフェリーに飛び乗る。乗った以上、こうせざるを得ないな。フェリーうどんの代名詞、
桜島フェリーのうどんを! 行きは朝食を兼ねているので、天ぷらを載せた。美味しかったです(小並感)。
上陸して、まずは湯ノ平展望台を目指す。ちょうどツツジの時期なので、殺風景な火山を背景に、
鮮やかな赤が映える。
眼下には港が、そして対岸の鹿児島市街が広がる。
火山の眺めを堪能し、島の真南辺りに下る。そこから、海岸沿いの遊歩道に入った。凝固した溶岩がゴロゴロしており、誰がどういう経緯で付けたかは知らないが、どう見えるかとか、何かのゆえんがあるかとかで名付けられている。
これは西郷隆盛を思わせるらしいが、そうか?
暫く走ると、かつて長渕剛がオールナイトでやった公園に出て、こういう「やっちまったな」感溢れる
モニュメントが建立されている。
海岸まで溶岩で埋まっている場所だけに、土石流も多いようだ。
土石流の誘導路があちこちに作られている。
雑草と溶岩しか無いような散策路だが、方々の休憩所になぜか
猫が居る。それも、
結構あちこちに。餌の宛はあるんだろうか、などと考えていたら、自転車乗ったおっさんが道端に立ち止まり、餌を置いて回っていた。なるほど。しかし、このおっさんが体調を悪くしたら、この島の猫の存亡に関わるのではなかろうか。
沖合に
妙なものがある。筏の上にトイレボックスが載って、東屋まであるのだ。釣り人のためかな。
こんな殺風景な場所だが、ダイナミックな溶岩のおかげか、ここで一句ひねり出した俳人は数多いらしい。散策路に沿って、
句碑が多数建立されている。角川春樹も居るなあ。
錦江湾はフェリー天国だ。
桜島航路のフェリーを始め、大小のフェリーが数多く行き交うのを、海釣り公園辺りから眺めていた。今回の旅も
ポケロケは頼りになるやつだった。
フェリーで渡り返す。当然のことながら、
フェリーうどんは欠かせない。
日没までは間がある。港から桜島をボケっと眺めていたが、ついに雲が消えることはなかった。ホテルに戻る。明日はもう、自転車をさっさと畳んで帰るだけだ。