Strange Days

第6回東京・南会津サイクルトレイン1日目

2005年05月14日(土曜日) 23時36分 自転車 天気:まあ好天

 この企画も皆勤賞で、今回が6回目の参加だ。
 朝一で集合し、一路南会津に向かう。今回はやまみちアドベンチャー主催のEコースへの参加だ。
 会津高原駅で下車し、まずは旧中山峠へ。その後は桧枝岐川に出て、桧枝岐村へと遡って行った。村の景色はなかなか風光明媚で、初夏の予感と、冬の名残が混在した、不思議な空間だった。


 朝は3:30起床。あまり寝た気分じゃないが、無理やり起き出す。
 朝食を簡単に取り、それから持って行くものの最後のチェックをした。最後まで迷ったが、カメラはD70を置いて、S1に決定。天候がいまいちはっきりしないというのが大きかった。
 身支度を整え、戸塚に向かう。途中、中田駅近くの旭ベーカリーでパンを買っておいた。
 戸塚に着き、MR-4Fを畳む。既に辺りは明るい。JRのホームに並び、東海道線を待った。
 東海道線で新橋に向かい、東京メトロ銀座線に乗り換える。都営より東武浅草駅に近く、料金も20円だけ安かったのが決め手だ。
 今回は、うっかり輪行にしてしまったので、自転車は畳んだまま持って行った。墨田公園に着いたのは、まだ6:30になってない頃。さすがに早すぎて、ほとんど人が居ない。それでも、数人の知り合いと雑談しているうちに、段々人が増え始めた。植山Q女史がやってきたので、受付を済ませておいた。
 集合時間となったので、集まってホームに向かう。Eコースは真っ先に動き、真っ先にホームに上がるので、待機時間が短くていい感じだ。やがて乗車、出発と相成った。
 人数が少なめなので、ボックスには3名ずつという塩梅だったろうか。僕と同じボックスには、ロードを駆るナイスミドルと、MTBの営業系の陽気な人だった。雑談したり、うろうろしたりしているうちに、電車は会津高原駅へと到着した。Eコースはここからの出発となる。
 MR-4Fを展開し、持ち物を振り分け、身軽になる。大荷物はやまアドのサポートカーに載せた。今回、Q女史が運転する。それはなんというか、ご馳走を目の前にお預けを食らってという状態か。
 全員の身支度が整ったところで、簡単なミーティング。それから中山峠へと昇り始めた。いつも思うのだが、南会津に来ると、まず最初に峠となるのは気のせいか?
 中山峠へは、今まで何度も上っている。ゆっくり上って行く。周囲を見回すと、他の時期には見られない、若葉の柔らかな緑が目に付いた。山の桜すらも咲いている。天気も絶好だ。
 新/旧の分岐点に至る。一度まとまってから、更に上って行った。
 気持ちよく登り続けていると、途中で天ぷらを楽しんでいるご夫婦が。こういうところで食事というのもいいね。
 やがて旧中山峠に到着。ここからの眺めは素晴らしい。素晴らしい眺めの中、ここで食事となった。昼食は各自で調達してきた。そういえば、過去のどのサイクルトレインよりも、南会津着の時間が早かった気がする。その分、昼前の行動が長かったわけだ。やまアド名物のコンソメスープもあったので、温かな気分になれた。
 風は冷たい。身体が冷え切ると辛いので、昼食後は早速のダウンヒルだ。旧中山峠の下りは、道が荒れていることもあって、なかなか厳しい。今回はEPICで来た方が正解だったかもしれない。しかし、道すがらの眺めも楽しい。
 幹線に出る前に、一度集結する。ここからの眺めも絶好だった。遠くに雪を頂いた山々が見える。
 幹線に出てからは、舘岩川に沿って走る。ここも何度か走ったな。基本的には、めいめいのペースで走ってゆく。
 桧枝岐川へと合流するところで再集結し、再び走り出した。結構、ピッチが早く、サバイバルレースの観を呈してきた。が、マイペースで走れるので、先頭集団への追随を諦めれば、気楽に走れる。
 途中の小豆温泉のみやげ物屋前で、なぜか先行していた連中が固まっていた。そしてみんな、なにかの義務であるかのように、ソフトクリームを買い求めていた。義務ならしょうがないな。僕もアイスにありついた。が、名作ゴマソフトは準備できてなかったとかで、無し。なんてこった。いつもながら、不思議なくらい商売っ気のない店だよなあ。
 ここでねず吉氏による、恒例のリカンベント普及活動が見られた。まき氏のアシストも得られて、何人か体験試乗させていたようだ。
 さらに走り続ける。途中の景勝地、屏風岩でパチリ。何人が気づいたことだろうか。
 桧枝岐村の歓迎ゲートを潜ったところで、スタッフから『郵便局を過ぎて、最初の橋を渡って右』と指示を受けた。ところが、まずこの郵便局が非常に分かりづらく、また橋を渡って右に行ってもそれらしい宿が見つからないので、僕を含む集団が路頭に迷ってしまった。右というからには右なんだろう、とずーっと走ってみると、ようやく今夜の宿『星の屋』に到着した。少し消耗した気分。
 宿に荷物を置くと、まずは温泉に向かった。内湯もあるが、外湯の方が面白そうということで、入る。タダ券をもらって入ったのだが、思ったよりずっと立派な温泉だった。余計な売店の類が無いのが潔い。
 宿に戻り、食事には間があったので、しばらく辺りを自転車で散歩してみた。暖かいコーヒーを飲みたかったので*1自販機を探す。近所には非常に少なくて、川を渡り戻ったメインストリートで、ようやく酒屋を見つけて買った。自販機の多くが新札対応ではない。
 ここから望める山は、萌黄色が艶やかで美しい。桧枝岐川に掛かる橋の上で、MR-4Fをパチリ。右に咲いているのは桜で、左に見える白いものは、なんと残雪だ。花の時期でもあり、水仙芝桜が迎えてくれた。この辺り、芝桜が本当に多い。また石仏も多い。特に観音像はそこら中に見られたのだが、首のないものが多かった。なにか呪術的な意味でもあるのかと勘繰ったのだが、単に雪の重みで倒れた時に、形状的に折れやすいだけかもしれない。
 宿に戻って一服すると、いよいよお食事タイムだ。南会津に来るたび、夕食の品数の多さに驚かされるのだが、今回もその段に漏れない。
 川魚と山菜がメインだが、これに今回は蕎麦がついた。味噌汁が蕎麦掻入りで、さらに冷たい汁蕎麦が付いたのだ。今まで、せっかく蕎麦の産地に来たのに、蕎麦を滅多に口に出来ないのが不満だった。今回は、それを一気に解消してしまったようなものだ。この辺の蕎麦は裁ち蕎麦といい、十割蕎麦を捏ねて、畳むと切れるので適当に切ってから重ね、麺に整えるものだという。そういえば、短い麺だった気がする。しかし蕎麦の薫り高く、歯ごたえもしゃっきりしたそれは、非常に美味なものだった。
 ところで、写真の左上に天ぷらの皿があるが、右側の細長いものがなにか分かるだろうか? みんな山菜だと思っていたのだが、宿の女将さんに説明を受けてびっくり。サンショウウオなのだ。イモリの御眷属でいらっしゃるお方だぜ。そういえば、ちゃんと手足がある……。口にすると、確かに魚には無いえぐ味があった。
 なんとも素晴らしい夕餉を終え、ちょっと横になるつもりで部屋に戻った。が、夕食で出されたビールが効いたのだろう。それからは爆睡モードに入ってしまい、あまりに眠いので布団まで引き出す始末。真夜中に目覚めたが、既に周囲でも就眠していたので、宴会には出られずじまいだった。
 あ、そうだ。まき氏提供の、俺様の勇姿を掲示しておこう。

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