Strange Days

真夏のしまなみ行2010初日

2010年08月10日(火曜日) 23時02分 自転車 ( 自転車旅行記 ) , デジタルカメラ , 天気:晴れだかくもりだか雨だか

 さてさて、今年も物好きにも真夏にしまなみを走っちゃうのだ。
 朝一で起きて、駅までポケロケを走らせる。輪行状態にして、電車を待った。ただし、いつものように安浦竹原方面ではなくて、逆の広島方面だ。長雨の影響で地盤が弛み、宮浦から先が不通になっている影響で、この経路を取るしか無い。
 呉線広島行で海田市に、ここで山陽本線に乗り換えて尾道に出る。乗客は多い。そういえば、世間はまだ平常運転なのだった。おかげで、呉で買った弁当を片付けることが出来ない。
 沿線の風景がなぜか新鮮なので思い出したが、海田市~三原間の山陽本線に乗るのは、恐らくは生まれて初めてだ。
 尾道につき、まずは弁当を片付ける。こんなことなら、駅で尾道ラーメンを食えばよかった。
 駅前でポケロケを展開する。駅前には、やはり同じようにしまなみを走るつもりなのだろう、自転車を携えた一団が集結中だった。こんな暑いのに、もの好きなことだ。
 そのもの好きの一員として、まずは駅前渡船で向島に渡る。今回、ちょっと腹積もりがあった。いつものルートではなく、できるだけ高いところをゲットするのだ。しかし、なにか殺意を感じるような日差しが、その決意を揺るがせる。ううむ、とりあえず向島の峠をゲットして考えよう。
 暑いので、まずは喉を潤そうと後藤鉱泉に寄ったが、忙しいのか呼び鈴押しても出てきてくれない。うるさく連打して呼び出しても、買うのがラムネ一本では……とひよって、そのまま後にした。
 さて、いつものように島東部を南下する道を通り、途中に見える"吉原家住宅"の看板を目印に、適当な場所で西に折れた。島の内部に向かう道だ。
 ちょっと迷走したが、吉原家住宅にたどり着いた。が、ここは現住者がいるからか、土日しか公開してないとか。今日は外から眺めるのみ。
 気を取りなおして、向島の峠を目指す。しかし内陸部の家並みもいい。
 途中、洋ランセンターの前を通過し、さらに上ってゆく。暑くて頭が煮えそうだったので、ボトルの水を被って冷却した。夏場は水が命だ。
 登り切ると、山の上への登り道との分岐点があり、その辺が峠だった。そんなにきつい登りではないが、夏場は滝汗だ。
 立花方面に下ってからは、因島までいつものルートをたどる。いつもの橋見ポイント
 さて、因島に渡った。ここからは3つのルートを取ることが出来る。一つはいつもの島北岸推奨ルート、もう一つは南岸の裏しまなみルート、そして最後が因島北部山岳地帯を突っ切る通称フラワーライン。最後のは結構な高所に登りそうだ。橋から降りてくると、すぐ目の前に、山肌をうねうねと這うような道が見える。あそこを登るのか。この真夏に。わざわざ夏に。汗だらけになるならいいが、下手すると熱中症でやられるぞ。そしてそんな思いをして上っても、特に見所もなく下ってゆくだけだ。阿呆らしすぎる。
 よし、フラワーラインだ。勇躍、フラワーラインに取り付いた。幸い、水と飲料の備蓄は十分だ。も今のポジションのポケロケなら辛くない。ジリジリと炙られながら、ジリジリと上ってゆく。
 かなり上って、頂上と思しき電波塔が立ち並んでいる辺りを望見できるようになったところで、道端に展望台があるのに行き当たった。ここからの眺めも悪くない。
 峠の頂上は、案の定何も無い場所だった。看板くらいあって欲しかった。
 さて、爽快な下りだ。というところで、大問題に直面する。ヘアピンの続く、しかもずっと10%以上の坂が続く道では、ブレーキをほとんど引きっぱなしだ。この高気温にブレーキングの熱を加えると、リムの温度も下がる暇が無い。すると、多くのサイクリストの命を奪った*1下りでのバーストという恐怖の事態がもたらされるのではないか。
 やむを得ない。ある程度走ってから、しばらく冷めるのを待つか。しかし、待っているだけではなかなか冷めないのだ。だって、タイヤが路面に満遍なく触れて放熱する機会がないから。つまり、自転車を降りて押してゆくしか無い。下りで自転車を押し歩く。なんという恥辱プレイ。しかし命に替えることは出来ないので、あえてこの屈辱に甘んじた拙者であった。くそっ、この馬鹿暑が無ければっ。
 道はフラワーセンターに通じている。ここで小休止。リムもだが、乗っている僕の頭も熱くなっている。自販機で冷水を買い、頭にぶっかけた。快感だ! 首筋にも冷水をかけてやると、のぼせかけた脳みそが冷やされるのを感じた。気持ちイイな。保温ボトルを持ってこなかったことを悔やみつつ、とりあえずボトルに冷水を注ぎ足した。
 この先は、推奨ルートを淡々と走る。生口橋を渡る際には、既に昼前になっていた。思ったより時間を食っている。やはり暑くて休止が多いからだろう。
 瀬戸田まで淡々と走り、昼食は万作でたこ飯定食を。ガラスケースにキリン・フリーが冷えていたので、一本付ける。昼間からビール飲んだ気になれるのは幸せなことだ。特に、こんな暑い日には。
 近くのドルチェ支店でデコポンのシャーベットをデザートに。さらにしおまち商店街で、コロッケを一つ。
 多々羅しまなみ大橋も淡々と渡り、しかし何かの義務であるかのように記念写真も撮る。ほんまに、見栄えのええ橋じゃ。
 伯方島に渡る前に、ちょっとだけルートから外れる。以前から気になっていた"横殿宮"の看板を辿ってみた。すると鳥居と小さな祠がぽつんとあった。話によれば、ここは大山祇神社が元々あった場所だという。ここから今の場所へと遷宮されたらしい。賑やかな大山祇神社と違って、時間に取り残されたように静かに緑に埋れている。
 大三島橋を当たる時、ちょうど干潮時だったのだが、まるで川のように海が沸き立っていた。流れの早い瀬戸とはいえ、これは凄い。まるで大河だ。
 マリオンオアシス伯方島での休憩を挟み、後は淡々と走ってゆくだけだ。しかし、大島に渡った辺りで、どうも空模様が怪しくなってきた。ちょっくら先を急ごう。
 大島は淡々と超えてゆく。やはり今のポジションがベストに近い。坂で足を回しにくい感覚があったのだが、ポジションを変えると相当回しやすくなった。
 一気に下り、道の駅でポケロケと橋を入れた記念写真を撮っていたら、嫌な雲がどんどん増えてくる。たまにパラッと顔に当たるものさえある。早くサンライズ糸山まで走ってしまおう。
 来島海峡大橋の登り口に、こんな警告が出されているのに気づいた。ってことは、裏を読むとタンデム解禁ということか。
 さて、最後の展望台で一息つき、走り始めた途端だった。結構本格的に降り始めた。タイミングが悪いな。元の展望台に引き返すと、雨が止むのを待った。同じように模様眺めのサイクリストが、何人か固まった。
 ふと気づいたのが、この展望台にひっそりとあった一等水準点。大切にしましょうと書いてある。イタズラする奴が居るんだろうな。
 雨がやんだのを見届けて、来島海峡大橋を渡り出した。雨のせいか、心持ち気温が下がって快適だ。
 途中、馬島で島の半分を走ってみた。トンネルを潜ると、単に橋の袂にループするだけのルート。しかし日差しが戻りつつある。なんか暑くねと思ったら、路面から湯気が立ち上り始めている。湿度高すぎで不快なり。
 そういえば、馬島に降りるエレベータにもタンデムに関する警告があった。しかし、今時のビッグスクーターの方が、タンデムより長いんじゃないかいな。
 最後に、糸山展望台*2から橋を眺め、サンライズ糸山にチェックインした。今日は随分と絞られたな。
 さて、サンライズ糸山では懸念があった。どうもレストランがガラリと模様替えしたようなのだ。見た目、随分小洒落た感じになっている。以前は朝のバイキングが好評だったし、飯もうまかったので満足していたのだが、なんでか経営母体が変わったようだ。なんとなくアルコールを置いてない予感があった。しかも、客室1Fにあったビールの自販機が撤去されていると来ている。どうなることやら。
 19:00。レストランに行ってみた。嬉しいことに、メニューにはちゃんとアルコールも載っている。やはりビールくらいは欲しい。
 注文したのは、地鶏をソテーしたのを中心に、サラダ、スープ、パンを付けたもの。うん、うまいぞ。上等上等。パンも*3ちゃんと暖かい。とにかく量という向きには向かないかも知れないが、一人で止まって一人静に食すにはいいね。問題は朝食だが。
 風呂に入り、IS01でTwitterを眺めていたら、眠気が襲ってきた。さっさと就眠。


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