今週の頭くらいに、
サイクルベースあさひのインターネット通販に、なにがしかの商品を発注しておいた。それが夜になって届いたので、早速員数チェックだ。モノはスペシャライズドの無線式スピードメータ(サイクロコンピュータともいう)。BD-1のような小径車では、車軸の位置が低くハンドルバーとスポークの位置が離れているので、ほとんどの無線式は届かないのだが、この機種だけは大丈夫らしい。それと小型のエンドバーグリップ。坂道で力を入れるため、というよりアクセントのため。さらに、パナソニックの18インチタイヤ(赤)とチューブを2本ずつ。ちょっと赤いタイヤに走ってみた。
この間の昼、しらゆり公園への坂道を駆け上がったとき、子連れのおばさんが我が輩のBD-1を見て「あ、かわいい自転車」といった。これだと思った。すげえ自転車でも速そうな自転車でもなく、かわいい自転車。これはBD-1の目的を考えたら、褒め言葉だと思うのだ。前から、道ゆく人を蹴散らして行くような自転車に反感(ひがみですか?)を持っていた僕には、「かわいい自転車」というのは大切な要素だと思うのだ。都市を非破壊的に探査して行くというか(意味不明)。要するに周囲へのインパクトが最小になるような乗り物が理想なのだ。ホイールのでかいMTBやロードより、ホイールの小さなミニベロの方が、相対する人々も「あ、飛ばしそう」という恐怖感を与えることはない。しかし、実用車に乗りたいわけでもない。目に付く変わったモノに乗りたいのだ。それもとんがったモノではなくて。するとBD-1やブロンプトンといったミニベロ、しかもちょっと形の変わったモノということになる。目に付くが、すんなりと受け容れられる。そういう自転車がいい。
そういう目で見ると、実はBD-1でもちょっととんがり気味だ。メカメカしすぎるのだ。そこで赤いタイヤとエンドバーグリップでアクセントをつけようという魂胆なのだ。でもタイヤ交換はしんどいので、今夜はスピードメーターの取りつけだ。このメーターは時計内蔵で平均時速を算出してくれる。それも積算距離メータと連動して、走っている分だけ算出するという技も使える。こいつは便利そうだ。唯一の問題は、結構高いので前のVELO1みたいに盗まれても平気、というわけにはいかないことだ......。
さてさて、まずは基本設定。時刻を合わせ、タイヤの周を測定して入力する。136.5cm。あれ、こんなもんか。18インチとすると、もう少し長くなりそうなのだが。
ともかく設定を終え、次は取りつけだ。このメータ、無線化されているのは表示部とセンサー部の間で、この距離を610mmに納めなければならない。これが結構厳しい。実際に仮固定し、タイヤを回してセンサーが反応するかを試しながら位置決めした。もう一つ、このメーターはケイデンス(ペダル回転数)も図ることが出来、その場合はケイデンスセンサーケーブル付きの固定アダプタを使うことになる。ケイデンスを気にしないなら、ケーブルが一切ない別の付属アダプタを使うことも出来る。せっかくだから、ケイデンスセンサを着けてみることにした。距離/速度メータ用は前輪のスポークにマグネット、それと2mm以下まで接近する位置にセンサという配置になる。ケイデンスは同じようにペダルクランクにマグネット、そこから2mmまで接近するどこかにセンサを着ける。しかし、クランク周りのクリアランスは大きいので、センサを取り付けるのには苦労した。実は前輪でも苦労して、ちょっとアクロバティックな付け方をせざるを得なかったのだ。輪行の時に不安だ。
ともあれ、この状態で折り畳んでみて、ケーブルの取り回しに問題がないことは確認した。夜、早速走ってみた。
真夜中である。しかも体は相変わらず気だるい。しかし走り出すとそんなことも忘れ、しらゆり公園から向こう、戸塚駅までの道をパスファインドする壮大な旅に発展してしまった。行き当たりばったりな人生である。
とりあえず谷矢部公園に着き、ウシガエルが鳴く池のほとりでこの先のルートを考えていると、池の向こうから2台のスクーターらしき明かりが接近してきた。まともにライトを浴びせてくるので、半身になって構えていると、やがてライトを消して現れたのは二人の警官。夜間の警邏中だったらしい。そこに怪しい男(俺様)を見かけたので、寄ってきたらしい。「子供かと思いました」と一言。トレシャツで走ってたからなあ。「事故に巻き込まれないで」という忠告を残し、警官らは去った。さて、僕はそのまま矢部に突入。しばしやみくもに走り回っていると、やがて陸橋に到達した。GPSで位置を確認。このまま陸橋をくぐり、まっすぐ進むと我が常陸があるらしい。進むと、その通りの位置に職場を発見。通り抜け、長後街道経由で帰宅した。この分なら、自転車通勤も不可能ではなさそうだ。