Strange Days

第8回東京南会津サイクルトレイン2日目

2006年09月24日(日曜日) 23時55分 天気:快晴

 昨日よりもさらに良好な空の下、南会津の初秋を愉しむ一日となった。


 ちょっと気温が高かったせいか、夜は少し寝苦しかった。しかし、明け方にかけて気温が下がっていったのは、寝床に居てさえも分かった。
 朝食を取り、出立準備をする。自転車を置いてきた場所までは、またバスで移動する。なぜか只見のますや旅館のバスがやってきた。役場で自転車を受け取ると、今日の行程が始まった。
 基本的に、また平坦な道を走り、中山峠を旧道で越えてから、会津高原駅に戻るコースだ。川沿いの気持ちいいコースや、稲穂の実る田んぼに挟まれた道をひた走る。
 途中、大銀杏の前で記念撮影。ここは毎度立ち寄る名所だ。
 何度目かの休止の時に、我がSatRDayに何名か試乗していただく。楽しそうに試乗してくれた石川氏。こんなに楽しそうに乗ってくれると、こっちも乗ってもらった甲斐があったってもんだ。他にも数名に試乗していただいた。
 空には雲一つ掛かってないので、自転車で走るだけでも快感だ。増して、空がとても広く感じるリカンベントともなれば。視界の大半を青空が占めているんだから、気持ち良くないはずが無いのだ。
 途中で景観保存地区にも立ち寄るも、入場有料となっていたため、誰も橋を渡らなかった。
 途中の物産センターの類で見かけた。ここでみやげ物を買い、自宅への発送を依頼しておいた。
 さて、昼食時間までは間があるということで、いきなりプチヒルクライムが始まった。どれくらいの坂なのか見当もつかなかったので、ミドルギアでゴリゴリ登ってしまい、少々消耗する。
 昼食はバーベキューだった。この後は旧中山峠の登りですよ? ともあれ、割り当てられた野菜とマトンを片付けた。写真はその後の状態。みんな腹がくちくなり、しばらくマグロ解体所のような有様だった。
 このバーベキュー屋のご主人、なんでも埼玉から移住してこられたのだそうだ。この南会津に魅入られた人だった。生きてゆく手段があれば、そういうのも悪くないな。冬の南会津は想像もつかないが、初夏から秋にかけては、さぞかし住みやすい土地なのだろう。
 さて、ここからは旧中山峠への上りだ。劣化が進む旧道の上りなので、少々嫌な予感はしていた。予感は的中、非常にイヤンな上りとなった。上り自体は駒止峠ほどのものではないのだが、なにせ道が荒れているのがつらい。20インチの小径車では、目の前に砂利や窪みが現れるたびに、非常な緊張を強いられる。増して、路面状態を掴みにくく、重心移動が難しいリカンベントでは。というわけで、SatRDayで走った道としては、いや今までに走った道の中でも、屈指の嫌な道行だった。
 こんな風に、激しく疲労しながらも、なんとか上りきった。思わずクリキン氏にぶつくさ文句を垂れてしまったが、フルサイズMTBではこの辛さは分からんだろうな。
 ともあれ、後は下るばかり。新道までの道は、やはり緊張を強いられたが、それ以降の路面の良い道では気持ちよく下ってゆけた。
 会津高原駅まで一気に下り、自転車を置いて夢の湯まで入りに行く。汗を流していると、なぜかどこかで見たような顔がどんどん浴場に入ってくる。山アドのEコースの連中だった。同じく会津高原駅が乗車駅のAコースとはかち合わないで済むだろうと考えていたのだが、Eコースのことはすっかり忘れていた。早々に湯船を出た。
 駅の売店で帰りの飲食物を手配したりしながら、この2日間のことを思い返した。SatRDay Mk.2は確かに優れた自転車だ。特に平地を一定速度で巡航する場合、これ以外の自転車なんて考えつかないくらいだ。でも、山間部でしばしば出くわすような、荒れた路面の山道ではどうか。アップライトのロードバイク以上に緊張を強いられ、はっきり言って楽しくは無かった。やはり、南会津という土地は、MTB向きの場所なのかと思った。次はスリックを履かせたEPICを担いでこよう。
 帰りの列車では、やはり宴会列車と化す。しかし山アドの丹羽氏が不在だったので、歌声列車化は免れた。誰かが変わりにウクレレでも持ってこないかと思っていたんだけどな。
 浅草で解散し、また重いSatRDayを担いで東京メトロに乗り込んだら、Cコースの堀越氏らと遭遇。僕はtussy氏と新橋で東海道線に乗り換え、帰宅した。
 今までに無く自転車の重さがこたえた南会津だった。でも、やはりあの空気は素晴らしい。そして垣間見えた澄んだ夜空は、なんだか病み付きになりそうな予感がある。

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