Strange Days

九州北部山岳戦(5日目)

2007年05月02日(水曜日) 23時55分 天気:良好

 今日は決戦*1前の休養日に当てるつもりだったので、徒歩で別府を歩き回るつもりだった。移動はバスだし、たっぷり足を休められるものと思いきや……。


 朝は本当にゆっくり、8:00過ぎまで寝ていた。今日は別府までバスで出るつもりなのだが、そのバスの便が1本/時も無いのだ。それにあわせると、この時刻になる。
 ホテルの10Fで食事をとり、カメラ、財布など最低限の物だけを持って、バス停に向かった。
 バスは国東から大分に向かう便で、一般の路線バスとしてはかなり長距離を、結構複雑な経路を通って繋ぐものだ。走行時間は2時間、バス停は30箇所を越えているんじゃないだろうか。
 どこで降りるか迷ったが、勘で上人が浜にて下車したところ、ほぼ別府大学への道の近くであった。まあまあの正解。車線を挟んだ反対側のバス停で帰路の時刻を確認しておく。ん、このバス停、表記が食い違ってますぜ。
 地獄巡りをするつもりだったので、鉄輪温泉まで歩いて登ることになる。PSPにGPSをつけて、みんなの地図2を使いながら、目的地へと向かった。この組み合わせはええわ。GPSは感度高いし*2、地図は非常に見やすいもので、迷子名人の僕も迷いようが無かった。そういえばゲーム機としてはあまり使ってないが、この手の情報ギアとしては完成度高いな、PSP。難をいえば、直射日光下では液晶の視認性が大幅に低下する点か。
 途中、地図で気になる地点を見つけたので、立ち寄ってみた。鬼の岩屋遺跡というのがそれだ。画像奥の方にこんもりした塚が残っている。この辺では最大級の古墳なんだそうだ。
 別府大学近辺を過ぎ、やがて遠くの方から硫黄の臭いがかすかに漂いだしてきた。もう鉄輪に入っている。方々に、地元の民家が組合を作って維持している、小さな入浴場が目に止まった。100円のお賽銭形式で徴収するところ、近くの店で100円支払うものなど、運営形態は様々だ。後で入ろう。
 いよいよ地獄巡りの始まりだ。今回は、前回入った四つ以外を回るつもりだった。
 まず白池地獄。メインは画像のような青白色の温泉だが、その他にも坊主地獄っぽい泥のもの、青いものなどもあった。
 続いて、対面の金龍地獄があまりに禍禍しかったのですっ飛ばし、鬼山地獄をゲットした。ここのメインはワニです。このワニは、見ている間、どころか入園中何度見ても、このポーズのまま固まっていた。爬虫類はこうしてエネルギーを節約し、非常に低い代謝で生きていけるのだ。
 お腹がすいたので、対面の秘法館の隣にある喫茶店に入った。ここでしょうが焼き定食を頼む。こんな大観光地にあるにもかかわらず、意外に安くてまともな定食だったのには驚き。気を良くしてビールを頼み、あまつさえコーヒーとガトーショコラまでもを頼むダメな俺が居た。喫茶店の割に、ガトーショコラは低温で冷蔵していたためか、いまいち。
 さて、腹ごしらえしたし*3、残り行ってみよう。次に入ったのは釜地獄。方々で釜から噴出すそれの如き蒸気が、盛大に吹き上がっている。しかし、シンボルがこれなのはどうよ。観光客には受けがいいようだがなあ。熱湯の地獄もちゃんとあって、ここは地下から100℃超の熱湯が噴出している熱泉
 最後に入ったのは山地獄。全然期待しないで入ったところで、実際入ってしばらくは誰にも会わず、不人気施設なんだなと思っていた。が、奥に進むとかなりの客の入り。どうも裏門から入ってきてしまったようだ。
 ここは熱気を利用して、本来なら熱帯に属する地帯で生きる、様々な動物が飼われていた。って、まるで動物園じゃないか。実際、ここは動物園の機能も持っているようで、ちゃんとした飼育員が客の疑問に答えてもいた。アフリカゾウ、カバ、マントヒヒ、フラミンゴなどがいる。暖房費は無料だろうから、なるほど熱帯動物専用の動物園を維持できるのだな。
 これで四つ回ったので、去年の四つと合わせ、別府地獄組合の公式地獄全てを回ったことになる。
 御土産をあさりながら、帰路に着く。そうそう、温泉に入っておこう。さっき見かけたジモティの組合湯に入れるということなので、上人の湯に立ち寄ってみた。ここは温泉施設の前にある店*4で100円払って入浴札を借り、これを温泉内のしかるべき場所に掛けておくのだ。
 温泉の中の様子。撮った位置は脱衣場で、洗い場からは一段高くなっている。つまり、洗い場と脱衣場に敷居は無いのだ。ある意味、防犯的には非常に優れている。その脱衣場と外とを仕切るものは扉一枚だ。
 体を流そうと、湯船に手を入れてみる。熱っ! 50℃は越えてるだろう。いくら熱い湯好きの拙者とはいえ、これは入浴に耐えない。が、ちょっと底の方に手を入れてみると、実は温んでいるのが分かった。手桶でしばらく湯船をかき回し、めでたく適温になった。頭から湯を被って汗を流すと、湯船に滑り込んだ。
 のぼせないように、心臓の下まで漬かって、のんびり天井を眺めていた。それでも、暖かさが体の芯を通って頭に上ってくる感じで、体が温まってゆく。14:00という時間帯ゆえか、他に客は全く居ない。いいもんだなあ。
 上せると辛くなるので、そこそこのところで風呂を出る。おっと、入浴札は要返却だ。
 別府の湯を独り占めで堪能した後は、バス停まで歩く。しかし、別府の坂を舐めていた。かなりの急傾斜で、早足で下ると膝に負担がかかるのだ。思ったより時間がかかってしまい、日豊本線の踏み切りに架かる不運もあって、バスの時間に5分ほど遅れてしまう。ああ、乗り逃がしたなと思いつつ、それでも前方に見えているバス停に歩いていたら。すぐ横を国東行きのバスが通過してゆくじゃありませんか。ええっ、遅れてたんかい! 5分前のバスを、15秒差で乗り逃がしてしまうとは。次は70分後だ。まあ、急ぎじゃないのでな。
 バス停で待つのもあほらしいので、海岸の公園に出て、ベンチに寝転んだりしながら時間を潰し、次のバスで無事にホテルに戻った。
 また一仕事ある。明日のツールド国東の受付を済ませておかないと。MR-4Fで住吉浜先端のグラウンドに向かい、受付を済ませておいた。ちょうど中国人の団体が居て、なんだか喧しいことになっていた。そこで気付いたのだが、中国語と豊後のお国言葉は、混ぜると聞き分け出来ないくらい似ている。なんだかイントネーションがそっくりなんだ。
 ホテルに戻り、意外に消耗した足を心配しつつ、明日のツールド国東に備えて就眠した。

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