Strange Days

下北半島イタコ&まぐろツーリング2日目

2007年10月07日(日曜日) 23時55分 自転車 天気:晴れのち不気味な天気

 いよいよメインイベント、恐山への登山が待っている。イタコへの期待に胸を膨らませ、意外にきつい坂道に挑む一行を待っていたものは!


 寝不足気味だが、朝食の時間に合わせて起き出し、身支度する。このホテル、夕食は無しで、朝食だけが無料で提供される形式だ。我々のごとき、夜毎に不埒な宴会を繰り返す輩には、むしろ好都合だ。
 ホテルをチェックアウトして、前の広場で自転車の輪行解除をする。
 今日の行程は、まずは恐山を越え、それから奥薬研温泉で昼食と入浴をして、北西方向に海に出てから、大間の岬を目指すというものだ。標高は恐山の外輪山が400m弱、菩提寺のあるカルデラ底が200mくらいなので、400mの登りの後で200mの登りが待っている。それから,海岸線で100mの峠を1つ越えるくらいだ。それぞれの傾斜は、3%、4%、5%程度と読んだのだが。
 恐山への登りに掛かる。登山道への合流点に向かう間でも、既に傾斜はかなりのものだった。登山道は意外に傾斜がある。地図では読み取れなかったが、案外に緩急が強く、傾斜部分が余計にきつくなっていたのだ。一番きつい辺りでは、10%超の傾斜が連続していた。
 まあ、MR-4Fはインナー26Tなので、難なく登れる。ダメージを溜めないように、ゆっくりと登っていった。
 途中、美味しい清水が湧いている場所がある。観光ポイントらしく、傍にバス停があり、また車で立ち寄る人も多かった。道路の向かいにはトイレもあった。
 ここで一度集合していたのだが、体を冷やすときついと思い、先に出発する。意外にも、すぐに登山道の最高所に到達した。山門もどきが立ち、ここからが異界であることを知らしめている。写真を撮っていたら、みんなが追い抜いていったので、僕もカルデラ内部へと下っていった。
 カルデラの底には、宇曽利山湖が広がっている。異様に澄んだ湖水が印象的だ。この湖、湖水が強い酸性を呈しているので、生物が住み着きにくいらしい。ただ、ウグイの一種だけが住み着いている。
 恐山菩提寺は、ちょうど催しがあったようで、観光バスや車が引っ切り無しに出入りしていた。駐車場の出入り口辺りに駐輪して、境内に向かった。土産物屋の近くに、アイスの露店が出ていたので、すかさず購入。ヨモギ味のアイスだった。びみょー。
 境内に入ると、参道の左右に小屋がぽつんと立っている。これが恐山温泉。入山料を払うと入浴できる。観光客のいない時を狙って入ってみたい。
 本堂に参詣した後、境内にある賽の河原の方に歩いてみた。別府の地獄巡りは、ほとんど噴気孔や熱泥池の類だけが主役なので、確かに地獄という感じだ。しかし、賽の河原は周囲を緑に囲まれており、地獄の風景というより、異界という方が正しい眺めだった。これが、霧の立ち込める悪天候の下だったら、また違った風景を目に出来たかもしれない。
 随分時間をかけて、宇曽利湖の湖岸にまで立ち寄り、もと来た道を引き返した。念願のイタコだが、ご覧の有様で、覗き込むことさえ適わなかった。
 再び、外輪山へと登り返す。今度は北に向かう。400m地点から、50m弱の地点まで一気に下り、奥薬研温泉に向かった。ここで昼食と温泉タイムが設定されたが、温泉に入るつもりは無かったので、足湯で済ませた。昼食も体調がイマイチだったので、天ぷらそばで済ませる。
 たっぷりと休憩を取り、今度は北東に向かって下っていった。ほどなく、海岸に出る。ここからさらに35kmほど走らねばならない。
 最後の難関だった100mの峠を越えた後は、ひたすら大間へと走って行くだけだ。途中、戦前に計画され、敷線前に中止された大間線の線路跡を利用した公園に立ち寄った。大間線は、青函連絡船の代替ルートとして計画されたものの、WW2中に資材不足で中止となったものだ。その後、青函トンネルの計画で、下北半島を通るルートが計画され、敷線再開が期待されたものの、現ルートに決まったために中止。そのままになっていたものを、最近になって観光資源として活用し始めているとのことだった。
 線路跡*1を利用した公園に足湯があり、一部にモニュメント代わりの線路が敷き延べられていたので、その前で自転車の記念撮影をする。自転車何台言えるかな?
 ここからは、海を横目に延々と走り続け、ちょっとつらい展開になったが、やがて大間を遠望する地点に到着した。さらに数km走ったところで、本州最北端の碑に到達したのだった。土産物屋が立ち並び、結構栄えているようだ。ちょうど夕暮れ時で、出漁するイカ釣り漁船の照明が、沖合いにぽつぽつと現れていた。
 しばらく、マグロに乗ったおっさんを撮ったりしながら時間を過ごし、今日の宿に移動。って、すぐ傍に見えていたのだが。マリーンハウスくどうが、今日の宿だ。
 昼食前に、希望者だけが大間温泉に走る。意外に大きな温泉で、しっかり温もることが出来た。が、帰路で雨に降られる。遂に来たか。幸いにして、濡れる前に走りきったが、明日はどうなることか。
 夕食は、今まで体験したことが無いほどの海鮮尽くしだった。そのマグロマグロした料理群はテーブルを広く占有し、20人掛けのテーブルなのに我々9人で満杯な有様だった。あまりに量があったため、食後のミーティングでは生マグロ売り場の様を呈していたほどだった。
 雨に不安を感じつつも、二日目の行程を恙無く終えた。

 

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