Strange Days

BD-1の美点

2008年09月03日(水曜日) 15時05分 自転車 天気:好天

 では、BD-1はいいところ無しのダメダメ自転車なのかというと、そうじゃないんだぜ(東方の白黒風に)。
 BD-1には、どの面をとっても越えられないライヴァルがいる。走行性能でどれだけ頑張ってもロードバイクにはかなわないし、折り畳みではBromptonを初めとするより優れた車種がある。それは確かだ。
 でもロードバイクはBD-1ほど楽に輪行できないし、BrpmotonはBD-1ほどには走行性能が高くない。フルサイズのロードバイクで、どれほど頑張ったところで、700Cの大きなホイールとフレームという壁は越えられない。さらにはBD-1のように楽に、安全に輪行状態にすることも出来ない。BD-1は、多少のオプションを驕れば、折り畳むだけで楽に転がして行ける状態に出来るのだ。フルサイズロードでの輪行では、ホイールの固定やペダルの着脱に気を遣わねばならない。
 Bromptonの輪行性能がBD-1以上に高いのは実感だが、走行性能を上げようとすると特殊パーツの壁にぶつかってしまう。Bromptonの改造にはBD-1以上の覚悟が必要だ。
 そうなると、BD-1の欠点が美点ということにならないか。なにをやらせても中途半端で、どちらに伸ばすにしても壁があるということは、裏を返せば八方美人な性格付けで、それぞれの方向にそこそこの伸び代があるということだ。つまり、自転車に『これをやらせたい』という者には向かなくとも、自転車でいろいろ試してみたい、あるいは漫然と自転車に乗りたいだけという者には向いているのではないか。そういう意味では、BD-1ばかり何台も保有している人が結構いるのも頷ける。いろんな方向に伸ばせる自転車だからこそ、何台でも保有して、別々の方向に伸ばして、つまりは別の自転車を持っているという意識なんだろう。
 まあ、八方美人性、要するに汎用性という点では、今はTikitだのDahonだのというライヴァルがいるにはいるが、最後にBD-1ならではの特徴がある。あのデザインだ。こればかりは、ライバルに対して優劣というよりも、むしろ好悪で量らざるを得ないのだから、気に入ったものにとってはとことん美点だ。差別化という意味では、カラーを選ばないと側面に"Captain Stag"と書いてあっても違和感が無い、Bike FridayやDahonよりも有利だろうし。
 つまり、BD-1は、愛あるものにとっては最強の自転車。
 BD-1への愛と、現役Bike Fridayオーナーゆえに少々の悪口なら許されるだろうと傲慢かます、横浜辺境の俺様がお送りしました。


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