Strange Days

高千穂から阿蘇へ

2011年08月11日(木曜日) 22時23分 , 自転車 ( 自転車旅行記 ) , デジタルカメラ 天気:まつたく雲がない

 さて、今日は高千穂から南阿蘇へと、自力で抜けるつもりだった。だったが、昨日の行動がずっしり足に響いていた。こりゃあ、自力では無理そうだ。バスで越えよう。延岡~熊本間の便が通るので、それで行こう。もしかして、自転車ごとだと乗り込めないかもしれないが、その時には覚悟を決めてタクシーで行こう*1。いや、ほら、こんな糞暑い天気の元では、命に関わるし。
 というわけで、まずは高千穂神社に参詣する。さすが、巨木の林立する大社の佇まいは素晴らしい。
 さて、バスに乗るのだ。バスは高千穂バスセンターから出る。ちょうど、昨夜の宿から下っていった辺り。発車は53分だと、なぜか思い込んでいた。時間は十分あると思い込んで、ゆっくり輪行準備していた。だが、バスは思いの外早く来て、出発は38分だという。間に合わない! 諦めつつ、とにかく大急ぎで自転車を畳んで、乗り込んだ。運転手さんが待ってくれたので助かった。やれやれ。
 さて、バスは一度熊本方面に向かってから、南方から阿蘇にアプローチする。正直、この気温で、この経路は無理だったろうと思えた。相当のアップダウンがあった。野垂れ死にしたかもしれない。
 バスは高森駅近くの高森中央に着いた。ここで降りる。ゆっくり身支度して、まずは高森駅に向かった。後で乗車時のドタバタで工具を忘れたことに気づいたが、文字通り後の祭りだった。この時点までに、サイクリンググローブと、ウィンドブレーカーの収納袋を喪失している。こりゃあ、最後には何を忘れてしまうことやら。とほほ。
 さて、高森駅には、ここで使われていただろう、蒸気機関車が展示されていた。話によれば、この南阿蘇鉄道は、前身のJRローカル線時代に、同じくJRローカル線である高千穂鉄道との接続が計画されていたんだげな。
 駅で手に入れた観光マップを眺めると、やや南に高森湧水トンネル公園なる場所がある。行ってみよう。そこは、結構大きな前庭を持つ、意外に整備された公園だった。本体のトンネル部分は有料で、\300なり。中では、もう時期外れかもしれないが、七夕の催しがあった。トンネル内は想像以上に長く、涼しくて、快適だった。豊富な湧水を利用した上水設備の一部だったらしい。水は確かに澄んでいる。
 最奥部には、一定サイズの水玉を等間隔に吐き出し、ストロボと同期させることで、様々な目の錯覚を楽しめる装置があった。完全に同期させると水玉が静止しているように見え、少し間隔を長短させることで、少しづつ流れるようにも錯覚させられる。むやみに楽しい。
 さて、一度駅近くまで戻り、鉄道から一本北、R325との間に走っている道路を往く。なんとなくだが、なんかの旧街道だったのではなかろうか。
 少し走ると、白水水源があった。こんな暑い日だからだろうか、思いの外、多くの人がいた。中に進むと有料エリアがあり、そこに飲める清い水の湧く泉と神社があった。水遊びする人が多し。
 ここに限らず、阿蘇には湧き水が多い。湧水マップが掲示されていて、この時期に湧水を回るのは楽しそうだ。しかし今日は、ひとまず目についた湧水だけ訪った。
 南阿蘇の風景は、なんとなくスケールが大きくて楽しい。道はほとんど平坦で、僅かな上りと下りがある程度だ。
 道沿いには人家は多いが、店は多くない。食事なら白水までの間に済ませなければならないだろう。しかし快走路だったので、ついうっかり阿蘇外輪の西側の切れ目、立野辺りまで走ってしまった。この辺は打って変わって渓谷の眺めとなる。手前の橋は阿蘇大橋、奥手の鉄橋は南阿蘇鉄道の鉄橋だ。ここを超えると、南阿蘇鉄道の始発駅、立野に到着する。立野から輪講して、内牧に出ようと思った。
 ところが、この近辺は高低差が激しく、しかも道路造成が盛んに進められているので、あちこちに通行止めや迂回路がある。それらに行き当たり、予期せぬ迂回を強いられているうちに、白川沿いの道に降りてしまった。しばし走って、どうやら立野駅は過ぎてしまったものと気づいたが、後の祭りだ。
 仕方ないので、次の瀬田駅から輪行することに。しかし、ここはここでえらいところにあって、白河を囲む段丘の上、結構な高低差のある場所にある。そこまでは、こんな感じで、生活路をつないだ迷路のような道を往かねばならなかった。
 なんとか駅にたどり着いたが、ここは急行が止まらず、鈍行が毎時1本泊まるだけの無人駅で、しかもさっき通過したばかりでかなり待たねばならなかった。まあ、地元のおっちゃんおばちゃんと話できたから、チャラにしよう。
 立野駅のスイッチバックを経て、内牧で下車。この辺の風景もまた、スケールの大きな阿蘇阿蘇したものだ。今夜の宿に到着した。阿蘇牛を使った肉々しい夕食、温泉ともまあまあ。


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