屋久島に別れを告げ、鹿児島に戻る。それまでは、港の近場をウロウロしていたい。
ついに屋久島を去る日が来た。ずっと雨に降られ、青空が見えたのは初日くらいだったが、屋久島なんだから仕方ない。
さて、昼過ぎのフェリーで本土に戻るので、それまでは港近辺をうろうろする。荷物は、港のコインロッカーに預けておこう。
宿に近くにあるのが益教神社。スッキリした境内は、それでも南国らしい湿度の高さを漂わせている。ってか、実際に高湿度なんだけど。
この石像は、神仏習合時代にあった仁王像とのこと。
社殿は戦後に再建されたとあるので、一時は存在しなかったのだろう。
港に出て、記念に
ポケロケを撮っておく。流石に汚れが激しい。帰ったら、BBまで抜いて再整備しなければ。
宮之浦川沿いに、少し遡ってみた。すると
伊能の碑なるものが。伊能忠敬は、幕末の日本全土を測量して回ったわけだが、ここが南限だったということらしい。
北に向かい、市街地をうろついていると、山際に「西之河の杉と湧水」という看板を見かけた。かつて、この辺りには西之河(にいのこ)という河があり、そこに流れ込んでいた
この湧水は、渇水期も枯れることがなく、生活用水として重用されていたということだ。何が驚いたって、この雨ばかりの島にも渇水期があるってことだよ。
こんな雨ばかりの島(しつこい)にも、
猫は居る。しかし、流石に本土の猫どものようにふわふわした感じじゃなくて、雨に濡れてしっとりだ。
お腹空いたなあ。目をつけていた店に向かう。本当は昼前に行ってみたのだが、今日は何故か開店時間が跡にずれているということだったので。そのレストラン・パノラマで
骨付きカルビの定食を。表面をカリッと焼き上げ、スパイシーな味付けが食欲をそそる。ごちそうさま。
乗船時刻だ。港に向かい、
フェリーの着岸を待って、乗船。だいたい、自転車は最初に載せられるのがパターンだが、今回は2輪勢は最後に載せられたので、ごろ寝スペースなど残っていない。まあいい、デッキで景色を眺めているさ。
離岸の時だ。
屋久島に別れを告げる。最後まで全貌がスッキリ見えなかったな。
デッキをウロウロしながら、海を眺めたり、寒い屋外シートでうたた寝したりして過ごした。途中、遠くに船影を見かけ、Finepix S1の1200mm相当のズームに物を言わせ、
船影を確認。どうやら、屋久島の東岸から、本土に向かう高速船だ。自転車がなければ、少々高くてもあっちを使ったな。
食堂を開けます、というアナウンスがあったので、早速
フェリーうどんを堪能した。ここのものはしいたけが載っているのが特徴。
屋久島近海では、海は霧が立って烟っていたのだが、本土が見えるとスッキリ晴れ始めた。あそこは去年走った佐田岬だな、と眺めていたら、
種子島航路の船がちょうど真ん前に来た。
錦江湾に入ると、航路が集約される関係で、色んな船が間近に現れる。これは、
さっき見た高速船の別便。種子島から戻る便だろう。入れ替わりに、
種子島に向かう便も過ぎる。
桜島が見えてきた。今日は山頂に雲がかかっている。
別のフェリーが直交してゆく。これは山川~根占の錦江湾を横断する便じゃないかな。
そろそろ下船準備を促すアナウンスが流れ始めた。
船内は結構新しい。需要が大きいのだろう。
港が見えてきたが、またしても
高速船に追い抜かれる。
外航フェリーらしくスマートな線型に大きな甲板を収めるため、
車両甲板は結構複雑な形状だ。着岸してしばらく、前方の車両が捌けてから、ようやく上陸できた。
天文館に取った宿まで走り、チェックインした。やれやれ、種子島と屋久島、それぞれ楽しかったが、疲れたわい。