Strange Days

遠野後ろ向きツアー(なんだよな?)2日目

2007年11月24日(土曜日) 22時24分 天気:くもり

 さても雪は消えず、自転車での周遊は絶望的だ。
 そこで3日間パスを活用し、近場の観光地、平泉に赴くことにした。


 昨日の惨状から思うに、よほど気温が上がらない限り雪は消えまい。今日は少し気温が上がるものの、日差しは望めない。今日も自転車無しか。
 遠野をとぼとぼ歩くのもいいが、比較的近所にいい場所があるのに気付いた。平泉だ。世界遺産騒動も続いているようだし、見どころには困らないだろう。3日間パスがあるので、足代も掛からない。よし、そうしよう。
 8:00前の列車で花巻に出て、東北本線に乗り継いで平泉に出た。10:00前には平泉駅についた。小さな駅だが、一応は有人駅らしい。
 駅近くの観光案内所で観光地図をもらい、それを見ながら歩いた。まずは毛越寺に。『もうえつじ』じゃなくて『もうつうじ』と読む。
 寺の南に、かつて寺領の一部だったという庭園の跡がある。今は池と中ノ島だけ再現されている。近世は田圃になっていたようだ。池の周囲にお堂が配置されていたようだ。
 拝観料を払って山門を潜る。雪がどっさり残ってはいるが、まだ秋の名残もそこここにあった。
 入ってすぐ左手にある秘宝館宝物館を見学する。毛越寺も世界遺産指定の関係か、非常に施設が充実している。何度も大火に遭ったために建立当時の建物はほぼ無いのだが、発掘されたものの中には貴重な文化遺産が多い。
 本堂に参詣して、最大の売りの庭園を散策する。池の周囲にお堂が散在し、それぞれに味わい深い佇まいを見せてくれる。特に雪の白とは映える。庭園そのものがフォトジェニックだ。しまったな。やはりD70を担いでくるんだった。
 毛越寺を後にし、昼食場所を求めて中尊寺方面に歩いた。裏道からR4に合流する手前で、武蔵坊とかいうホテルがあり、その案内板に『レストランで食事ができます』とあった。入ってみると運悪く法事が入って占有されているのだとか。なんて運が悪い。
 R4に合流した辺りを歩いていたら、ちょっと北上川に下ったところに蕎麦屋らしい建物が見えた。その佇まいにビビッと来たので、入ってみた。物好きが昂じて蕎麦を打ち始めましたという塩梅の店で、『随分待たせちゃうよ』なんて案内書きが張り出されている。まあ時間はある。昔風の蕎麦という奴を頼んだ。これだけでは間が持たないので、発泡する黄金色の謎液体*1と、蕎麦焼き味噌を頼んだ。ビールの付き出しに馬刺しっぽい小鉢が出てきて、これで十分だったなと思った。焼き味噌は少し蕎麦を混ぜてあり、これも香り高い。肝心の蕎麦は、でかい陶器の更にちんまりと盛られてきてがっかりしたが、思ったよりはボリュームがあった。しかし蕎麦を冷やしすぎじゃないだろうか。こんなに冷たいと香りが感じられない。
 腹を満たせたので、中尊寺に向かった。中尊寺の参道は500mくらいあって、月見坂という名前で知られているそうな。その参道を挟んで、お堂が散在している。それらを参りながら登っていった。これは本堂
 国宝の金色堂は別格の扱いで、ここは併設されている資料館の分と併せて、入館料を徴収される。資料館はちょっとした博物館だった。
 さて、資料館で予習した後は、いよいよ金色堂の拝観だ。金色堂は覆堂というさらに外側から保護する建物の中に入っている。金色堂建立からしばらくは野ざらしだったのだが、それでは痛みが激しいと思われたからか、鎌倉時代に入って覆堂が作られた。その覆堂は近年に別の場所に移動され、新しい覆堂が作られた。
 新覆堂の中に据えられた金色堂は、蒔絵に螺鈿細工、そして驚くほど広範囲に貼られた金箔が、豪華絢爛な仏教世界を強烈に訴えてくる。この下の段には奥州藤原三代の遺体と、頼朝に敗死した四代目の首が収められている。
 少し歩くと旧覆堂が待っている。芭蕉はここで金色堂を見たのだ。
 足が疲れてきたので、ふと見かけた茶屋に入り、甘酒で一服した。今日はなんだか充実している。
 遠野まで戻り、なんだか非常に不調だったので、早々に布団に入った。明日はどうしようかな。

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