Strange Days

房総南端暴風暴走ツーリング2日目

2008年02月24日(日曜日) 20時48分 , 自転車 ( 自転車旅行記 ) 天気:快晴&爆風

 昨日今日と快晴に恵まれた*1このツーリング、今日はほぼ海岸線に沿って保田の手前までもどるということだったが。


 朝、相変わらず海の波立ちっぷりは痛快なくらいだった。遠泳大会でも開かれた日にゃ、どんな達人揃いでも水難事故続出となっていただろう。
 朝食は割りと普通に旅館の朝食だった。拙者は相変わらず小食。
 身支度して、9:00過ぎに宿を出た。やはり一晩一組という形式のおかげで、気兼ねなく寛ぐことが出来た。
 まずは館山まで山道を走るのだが、昨日の疲労もあって足が回らない。その上に強風が横から、前から吹き付けてくる。こんな時に頼りになる重連機関車、広田夫妻のタンデムを先頭に、風に向かって走っていった。
 館山まで出ると、まずは赤山地下壕を訪れた。ここは総延長2km弱、発電所や病院設備も備えた大規模なものだったという。設備は占領軍に接収されたり、地元民に横領されたりして、ほとんど残っていない。おかげで、これだけ大きな壕だったのに、正確な歴史や目的が分かっていないのだという。しかし、近くの館山基地の外部施設的な性質を持っていたのは間違いないだろう。
 受付で記名の上、ヘルメットと懐中電灯を借りて、壕へと入っていった。公開されているルートはごく一部だが、それでもかなりの広さを持っていることはうかがえた。ところどころ、頭を打ちそうなくらい低い区画もある。また壁は鑿跡がくっきり残されている。昨日の素掘りトンネルといい、ここといい、地学萌えな人にはたまらんものがありそうだ。外に近い辺りは戦後きのこ栽培に流用されていたそうで、ブロック張りにされていた。
 壕から少し走ると城山公園だ。名前の通り、かつては城が建っていたという。どえらい急傾斜の登山道をインナー26Tに物をいわせて上りきると、道の脇に『自転車は乗って走らないで』という看板がかかっていた。登る方はいいのか。確かに、ここは下りの方が危険そうだ。
 頂上には城を模した博物館別館が建っている。この南房総、古名では安房の国を舞台にした『南総里見八犬伝』の資料館になっていた。最上層は見晴台になっているのだが、この強風下ではサスペンスを味わえる場所と化す。
 この日、ちょうどこのルートを使ってブルベが開催されているらしい。北上していると、追い風に乗って快適そうに走ってくるブルベ参加者の一団を良く見かけた。
 途中、鄙の里という道の駅で、休憩。ここでもブルベの参加者が休憩しており、同じくブルベ常連の広田夫妻の知り合いもいたようだ。この休憩ではケーキとコーヒーのセットをいただく。昼食が遅くなりそうなので、それまではおやつで凌がなければ。
 この先、八犬伝に因んだ地をいくつか訪ねる予定だったが、八房が狸に乳を与えられたという設定に因んだ像を見たくらいで、後はひたすら走り続けた。疲労のたまってきた足に、この暴風は脅威だったのだ。
 海岸線に出てからは、ほとんど車道を走り続け、昼過ぎに保田の南にある温泉/食事施設、ばんやに辿り着いた。先頭の重連機関車のおかげで、思いの外、楽に走りきれた。しかし山岳戦ではMR-4Fの選択を喜び、向かい風ではSatRDayにしなかったことを悔やんだ旅だった。
 ばんやは物凄い待ち行列だったが、客捌きが素早く、30分ほどで席に着いた。大体が朝獲れ寿司を頼み、みんなで食べようと烏賊のかき揚、何ぞ煮魚と焼き魚を頼んでいた。それぞれかなりのボリュームだった。ここでkaz氏が食の世界でこぐ氏のライヴァルであることを見せ付けられる。異様に少ない食べ残し*2とともに、間食。
 ここで保田まで戻って輪行する組と、車で戻る組とに分かれ、解散。金谷からフェリーで戻るというどっちつかずこうもり組の拙者、保田~金谷間のトンネルをどうしようかと思いあぐねていたが、広田組のご厚意でそこまで同乗させてもらえることになった。おかげで脅威のトンネルも難なく突破。港で降ろしていただき、フェリー、JR久里浜線と乗り継いで、帰宅した。
 房総南部、山岳線といっても激しくないし、風光明媚で交通の便もいい。また五月旅行への訓練を兼ねて、訪ねてみたいと思った。

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